【第5回】医療広告ガイドラインについて改めて考える

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医療法から2007医療広告ガイドライン、医療ホームページガイドライン、そして2018医療広告ガイドラインを読み進めてきて今回で第5回目。前回までで医療広告ガイドライン25ページの半分まで読み進めることができました。2018医療広告ガイドラインを読むのは今回で最後。それでは読んでいきたいと思います。

医療広告ガイドライン – 厚生労働省

法第6条の5第3項第12号関係【第5-4-(12)】(24~26ページ目)

「当該病院又は診療所において提供される医療の内容に関する事項(検査、手術その他の治療の方法については、医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるものに限る。)」については、「検査、手術その他の治療の方法」に関しては、保険診療等の医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして広告告示で定めた事項に限定して広告可能であるものであり、往診の実施に関すること等その他の医療の内容については、広く広告が可能とされるものであること。

ア 検査、手術その他の治療の方法
検査、手術その他の治療の方法については、広告告示に定められた以下の①~⑤のいずれかに該当するものについて、広告可能とし、また、診療報酬点数表やその関連通知で使用された表現に加え、患者等の情報の受け手側の理解が得られるよう、分かりやすい表現を使用したり、その説明を加えることも可能なこと。
ただし、医薬品医療機器等法の広告規制の趣旨から、医薬品又は医療機器の販売名(販売名が特定可能な場合には、型式番号等を含む。)については、広告しないこととすること。
なお、治療の方針についても、成功率、治癒率等の治療効果等を説明することなく、広告可能な事項の範囲であれば、広告として記載しても差し支えないこと。

【具体例】
・ 術中迅速診断を行い、可能な限り温存手術を行います。
・ 手術療法の他に、いくつかの薬物療法の適用があるので、それぞれのメリット・デメリットを御説明し、話し合いの下で治療方針を決定するようにしております。

① 保険診療(広告告示第2条第1号関係)
「診療報酬の算定方法(平成 20 年厚生労働省告示第 59 号)に規定する検査、手術その他の治療の方法」とは、保険診療として実施している治療の方法として、診療報酬点数表に規定する療養の実施上認められた手術、処置等について広告可能であること。
なお、広告する治療方法について、不当に患者を誘引することを避けるため、疾病等が完全に治療される旨等その効果を推測的に述べることは認められないこと。

【具体例】
・ PET検査による癌の検査を実施しております。
・ 白内障の日帰り手術実施。
・ 日曜・祝日も専用の透析室で、人工透析を行っております。
・ インターフェロンによるC型肝炎治療を行います。

② 評価療養、患者申出療養及び選定療養(広告告示第2条第2号関係)
「厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養(平成 18 年厚生労働省告示第 495 号)に規定する検査、手術その他の治療の方法」とは、当該医療機関で実施している評価療養、患者申出療養又は選定療養について、その内容を説明し、広告することが可能であること。これらについては、その内容、制度、負担費用等についても、併せて示すことが望ましいこと。

③ 分娩(保険診療に係るものを除く。)(広告告示第2条第3号関係)
「分娩(第1号に係るものを除く。)」とは、分娩を実施している旨を広告可能であること。「出産」や「お産」等の表現についても、差し支えないこと。帝王切開の実施については、①の保険診療での医療の内容として広告可能であること。
また、分娩のための費用、出産育児一時金受領委任払いの説明等についても、広告可能であること。

④ 自由診療のうち、保険診療又は評価療養、患者申出療養若しくは選定療養と同一の検査、手術その他の治療の方法(広告告示第2条第4号関係)
医療保険各法等の給付の対象とならない検査、手術その他の治療の方法のうち、第1号又は第2号の方法と同様の検査、手術その他の治療の方法(ただし、医療保険各法等の給付の対象とならない旨及び標準的な費用を併記する場合に限る。)」とは、美容等の目的であるため、公的医療保険が適用されない医療の内容であるが、その手技等は、保険診療又は評価療養若しくは選定療養と同一である自由診療について、その検査、手術その他治療の方法を広告可能であること。
ただし、公的医療保険が適用されない旨(例えば、「全額自己負担」、「保険証は使えません」、「自由診療」等)及び標準的な費用を併記する場合に限って広告が可能であること。ここでいう標準的な費用については、一定の幅(例えば、「5万~5万5千円」等)や「約○円程度」として示すことも差し支えないが、実際に窓口で負担することになる標準的な費用が容易に分かるように示す必要があること。別に麻酔管理料や指導料等がかかる場合には、それらを含めた総額の目安についても、分かりやすいように記載すること。
また、当該治療の方法に、併用されることが通常想定される他の治療の方法がある場合は、それらを含めた総額の目安についても、分かりやすいように記載すること。

【具体例】
・ 顔のしみ取り
・ イボ、ホクロの除去
・ 歯列矯正

⑤ 自由診療のうち医薬品医療機器等法の承認又は認証を得た医薬品又は医療機器を用いる検査、手術その他の治療の方法(広告告示第2条第5号関係)
「医療保険各法等の給付の対象とならない検査、手術その他の治療の方法のうち、医薬品医療機器等法に基づく承認若しくは認証を受けた医薬品又は医療機器を用いる検査、手術その他の治療の方法(ただし、医療保険各法等の給付の対象とならない旨及び標準的な費用を併記する場合に限る。)」とは、公的医療保険が適用されていない検査、手術その他の治療の方法であるが、医薬品医療機器等法の承認又は認証を得た医薬品又は医療機器をその承認等の範囲で使用する治療の内容については、広告可能であること。
ただし、公的医療保険が適用されない旨(例えば、「全額自己負担」、「保険証は使えません」、「自由診療」等)及び標準的な費用を併記する場合に限って広告が可能であること。ここでいう標準的な費用については、一定の幅(例えば、「10万~12万円」等)や「約○円程度」として示すことも差し支えないが、実際に窓口で負担することになる標準的な費用が容易に分かるように示す必要があること。別に麻酔管理料や服薬指導料等がかかる場合には、それらを含めた総額の目安についても、分かりやすいように記載すること。
また、医薬品医療機器等法の広告規制の趣旨から、医薬品又は医療機器の販売名(販売名が特定可能な場合には、型式番号等を含む。)については、広告しないこととすること。
医師等による個人輸入により入手した医薬品又は医療機器を使用する場合には、仮に同一の成分や性能を有する医薬品等が承認されている場合であっても、広告は認められないこと。
また、当該治療の方法に、併用されることが通常想定される他の治療の方法がある場合は、それらを含めた総額の目安についても、分かりやすいように記載すること。

【具体例】
・ 内服の医薬品によるED治療
・ 眼科用レーザ角膜手術装置の使用による近視手術の実施

イ 提供される医療の内容(アの検査、手術その他の治療の方法を除く。)
① 法令や国の事業による医療の給付を行っている旨
法令や国の通達による事業による医療の給付を行っている旨として、「小児慢性特定疾患治療研究事業」、「特定疾患治療研究事業」等による医療の給付を行っている旨を広告できること。

② 基準を満たす保険医療機関として届け出た旨
診療報酬上の各種施設基準を満たす保険医療機関として地方社会保険事務所又は都道府県知事に届出をした場合、各基準に適合している旨、当該基準の内容や届出日等を広告できること。

③ 往診の実施
往診を実施している旨を広告可能であり、「訪問診療の実施」等の表現も差し支えないものであること。往診に応じる医師名、対応する時間、訪問可能な地域等についても広告可能であること。

④ 在宅医療の実施
訪問看護ステーションを設置している場合には、その旨を付記して差し支えないこと。
「在宅自己注射指導の実施」、「在宅酸素療法指導の実施」等についても、アに示している広告可能な治療の内容であれば、広告可能であること。

広告可能な検査、手術、治療方法についての項目。
ここは2018医療広告ガイドラインを読んできた中で一番分かりづらいと感じました。正直、何度読んでも難しく合ってるのか分かりません。今現在の自分の解釈で重要なのは以下2点と思います。

・疾病等が完全に治療される旨等その効果を推測的に述べることは認められないこと
・自由診療の場合、公的医療保険が適用されない旨と標準的な費用を記載すれば広告可能

一つづつ見ていきます。

疾病等が完全に治療される旨等その効果を推測的に述べることは認められないこと

NGの具体例をまず見てみます。

【具体例】
・ PET検査による癌の検査を実施しております。
・ 白内障の日帰り手術実施。
・ 日曜・祝日も専用の透析室で、人工透析を行っております。
・ インターフェロンによるC型肝炎治療を行います。

一つ目の「PET検査による癌の検査」。
これはPET検査で癌が発見できるという効果を推測的に述べているため、NGという事です。

二つ目の「白内障の日帰り手術実施。」。
これは日帰りで白内障が完全に治るということを推測的に述べているため、NGという事です。

三つ目の「日曜・祝日も専用の透析室で、人工透析を行っております。」。
これはちょっと分からず推測なのですが、人工透析は透析室で行うのが当たり前なのにもかかわらず、わざわざ「専用」とつけることで腎不全が完全に治るということを推測的に述べているため、NGという事だと思います。

四つ目の「インターフェロンによるC型肝炎治療を行います。」。
これはC型肝炎がインターフェロンで完全に治るということを推測的に述べているため、NGという事です。

これらの広告表現が認められないのであれば、かなりのクリニックや病院が違反していることになると思うのですがどうなんでしょうね?
例えば歯医者なら「虫歯治療では虫歯部分を削ってプラスチックを詰めて虫歯治療します。」は虫歯治療が削ってプラスチックを詰めることで完全に治るということを推測的に述べているためNG、内科なら「禁煙補助薬を用いた禁煙治療を行っています。」は禁煙補助薬で完全に禁煙できることを推測的に述べているためNG、皮膚科なら「レーザーを用いて魚の目治療を行っています。」はレーザーで魚の目がで完全に治るということを推測的に述べているためNGなど。
つまり「〇〇を用いて〇〇の治療を行っています。」は全てNGということでしょうか?

…そこまで厳しくしたらなにも情報発信できないと思うので違う気がします。この項目については、また機会がある時に詳しく調べられたらと思います。

自由診療の場合、公的医療保険が適用されない旨と標準的な費用を記載すれば広告可能

自由診療は公的医療保険が適用されない旨と標準的な費用を記載すれば広告可能です。
公的医療保険が適用されない旨は「全額自己負担」「保険証は使えません」「自由診療」などを記載すればOK、標準的な費用は「〇〇~〇〇円」「約○円程度」でもOKです。ただし、別に掛かる費用がある場合はそれらも記載するか、総額の目安として記載する必要があります。

自分がWEBディレクターをやっていると先生(特に歯科)から「他の人(業者やコンサルタントなど)から料金の最低金額から最高金額まで記載しないといけないと言われた。」と言われることがあります。
ここに書いてあるように標準的な費用を記載すればよく、「約○〇円程度」でも問題ありません。ただし、別に掛かる費用がある場合はそれらも記載する必要があるため、例えば歯科のインプラント治療なら以下のような感じで記載すれば良いと思います。

■インプラント治療
・インプラント(人工歯根) 〇〇円程度
・人工歯(上部構造) 〇〇円程度
・仮歯 〇〇円程度
・アバットメント 〇〇円程度
・手術費用 〇〇円程度
※自由診療となり、全額自己負担となります。

ただ一つだけ注意点があります。それは術前または術後の写真を用いた症例紹介のページについてです。術前または術後の写真は「治療効果」に該当するため、医療機関の広告として認められていません。
ただし、ウェブサイトに限っては治療効果に該当するものでも限定解除要件を満たせば広告できます。限定解除要件を満たす場合、治療内容、治療費用、治療期間または治療回数、主なリスク、副作用の全てを記載する必要があるため、「〇〇円程度」や「全額自己負担」だけでは広告できない事に注意しましょう。

法第6条の5第3項第13号関係【第5-4-(13)】(27~28ページ目)

「当該病院又は診療所における患者の平均的な入院日数、平均的な外来患者又は入院患者の数その他の医療の提供の結果に関する事項であつて医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるもの」については、医療の提供の結果に関する事項は、医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして広告告示に規定された平均的な入院日数等に限り、広告が可能であること。
死亡率や治癒率等については、対象となった患者の状態等による影響も大きく、適切な選択に資する情報であるとの評価がなされている段階にはないことから、医療機能情報提供制度において報告が義務付けられた事項についてのみ、広告が可能であること。

ア 当該病院又は診療所で行われた手術の件数(広告告示第3条第1号関係)
手術件数については、治療の内容として広告可能な範囲の手術の件数とし、以下に掲げるものに限られるものとすること。

① 診療報酬点数表で認められた手術(自由診療として実施する場合を含む。)
② 先進医療として届出された手術(自由診療として実施する場合を含む。)
③ 医薬品医療機器等法の承認又は認証を得た医療機器を使用し、承認又は認証された範囲で実施された手術

手術件数を広告する際には、当該手術件数に係る期間を暦月単位で併記する必要があること。
また、広告された内容(手術件数)の正否が容易に検証できるようその広告された手術件数について、ウェブサイト、年報等広く住民に周知できる方法により公表されていること。

イ 当該病院又は診療所で行われた分娩の件数(広告告示第3条第2号関係)
分娩件数を広告する際には、当該分娩件数に係る期間を暦月単位で併記すること。
また、広告された内容(分娩件数)の正否が容易に検証できるようその広告された分娩件数について、ウェブサイト、年報等広く住民に周知できる方法により公表されていること。

ウ 患者の平均的な入院日数(広告告示第3条第3号関係)
患者の平均的な入院日数は、次に掲げる計算式により計算すること。広告する際には、当該平均在院日数に係る期間を暦月単位で併記すること。
また、広告された内容(平均在院日数)の正否が容易に検証できるよう、その広告された平均在院日数について、ウェブサイト、年報等広く住民に周知できる方法により公表されていること。当該医療機関全体、病床区分、病棟、診療科(広告が可能な診療科名に限る。)、疾病ごとの平均在院日数を広告することも差し支えないこと。

在院患者延数÷1/2×(新入院患者数+退院患者数)

ただし、病床区分等ごとに計算する場合の平均在院日数にあっては、

在院患者延数÷1/2×(新入院患者数+同一医療機関内の他の病床等から移された患者数+退院患者数+同一医療機関内の他の病床等へ移された患者数)

エ 在宅患者、外来患者及び入院患者の数(広告告示第3条第4号関係)
在宅患者、外来患者又は入院患者の数を広告する際には、当該患者数に係る期間を暦月単位で併記するとともに、広告された内容(患者数)の正否が容易に検証できるようその広告された患者数について、ウェブサイト、年報等広く住民に周知できる方法により公表されていること。
また、疾患別に広告することも可能であるが、正確な管理記録により、正確な数値であることを事後検証可能な場合に限ること。

オ 平均的な在宅患者、外来患者及び入院患者の数(広告告示第3条第5号関係)
エ の患者の実数と同様に、月別等の在宅患者、外来患者又は入院患者の平均数を広告する際には、当該患者数に係る期間を暦月単位で併記するとともに、広告された内容(平均患者数)の正否が容易に検証できるようその広告された患者数について、ウェブサイト、年報等広く住民に周知できる方法により公表されていること。
また、疾患別に広告することも可能であるが、正確な管理記録により、正確な数値であることを事後検証可能な場合に限ること。

カ 平均病床利用率(広告告示第3条第6号関係)
平均病床利用率は、次に掲げる計算式により計算すること。
また、平均病床利用率を広告する際には、当該平均病床利用率に係る期間を暦月単位で併記するとともに、広告された内容が容易に検証できるよう、ウェブサイト、年報等広く住民に周知できる方法により公表されていること。
なお、当該医療機関全体、病床区分、病棟、診療科(広告が可能な診療科名に限る。)、疾病ごとの平均病床利用率を広告可能であること。

1日平均在院患者数÷算定に係る期間の末日の病床数

キ 厚生労働大臣が指定する病院の病棟における療養に要する費用の額の算定方法(平成 20 年厚生労働省告示第 93 号)に基づく機能評価係数Ⅱにおいて公表した場合に評価される病院情報厚生労働省保険局医療課が定める条件等に従って集計した事項を同課が定める手順に従う場合に限り広告可能であること。

ク 治療結果に関する分析を行っている旨及び当該分析の結果を提供している旨(広告告示第3条第7号関係)
治療結果に関する分析を行っている旨又は当該分析の結果を提供している旨については、その検討をする検討会の開催頻度や構成メンバー、分析結果を入手法等についても広告可能であるが、当該分析の結果そのものについては、広告が認められていないことに留意すること。

ケ セカンドオピニオンの実績(広告告示第3条第8号関係)
いわゆるセカンドオピニオンの実績として、他の医療機関に紹介した患者数及び他の医療機関から紹介を受けた患者数を当該患者数に係る期間を示した上で、広告可能であること。

コ 患者満足度調査を実施している旨及び当該調査の結果を提供している旨(広告告示第3条第9号関係)
患者満足度調査を実施している旨、当該調査の結果を提供している旨又は当該調査の結果の入手方法等については広告可能であるが、当該調査の結果そのものについては、広告が認められていないことに留意すること。

入院日数、外来患者数、入院患者数、手術件数、分娩件数などの広告可能な事項について。重要なのは以下。

・手術件数は手術件数期間を暦月単位で記載すれば広告可能
・分娩件数は分娩件数期間を暦月単位で記載すれば広告可能
・患者満足度調査結果は広告できない

手術件数、分娩件数のポイントは暦月単位という点。
つまり、「令和元年1月10件、令和元年2月8件」などのように月単位での記載が必要です。割と暦年単位、例えば「令和元年10件、令和2年8件」「令和元年~令和2年18件」のように記載しているクリニックや病院は多いのではないでしょうか。暦年単位では広告は認めれらないので注意が必要です。
その他、入院日数、在宅患者数、外来患者数、病床利用率なども計算式で計算した数を広告できますが、今は少子高齢化社会で入院しないでほしい、入院しても早く退院してほしいと願う病院が多く、広告する病院は少ないと思いますので割愛します。

あと、重要なのは患者満足度調査。
「患者満足度調査を行っております。」「患者満足度調査の結果を提供しております。」は広告できますが、「患者満足度調査結果」は広告できません。気を付けましょう。
思ったんですが、「患者満足度調査の結果を提供しております。」は広告できても「患者満足度調査結果」が広告できなかったら、患者はどうやって患者満足度調査結果を知ることができるんでしょうね?
ちなみに、「誘引性」と「特定性」を両方満たすものが広告の定義です。【第3回】医療広告ガイドラインについて改めて考えるの記事で読みましたが、広告の定義は以下になります。

広告の定義【第2-1】(2ページ目)

法第2章第2節「医業、歯科医業又は助産師の業務等の広告」の規定による規制の対象となる医療に関する広告の該当性については、次の①及び②のいずれの要件も満たす場合に、広告に該当するものと判断されたい。
① 患者の受診等を誘引する意図があること(誘引性)
② 医業若しくは歯科医業を提供する者の氏名若しくは名称又は病院若しくは診療所の名称が特定可能であること(特定性)

「患者満足度調査結果」は2つの条件を満たすため、ほぼ広告となります。限定解除など色々考えてみたのですが、多分「患者満足度調査結果」はどうやっても広告できません。調査結果を広告できないのに「患者満足度調査の結果を提供しております。」と広告する事は虚偽広告となります。よって、「患者満足度調査の結果を提供しております。」は広告できると書いてありますが、広告できないと言っていいでしょう。
これ、正直、文章おかしいと思います。「患者満足度調査の結果を提供しております。」も広告できないと書けばいいのに。
謎です…

法第6条の5第3項第14号関係【第5-4-(14)】(28~31ページ目)

「その他前各号に掲げる事項に準ずるものとして厚生労働大臣が定める事項」については、法第6条の5第1項第1号から第 12 号に掲げられた事項に準じるものとして厚生労働大臣が広告告示第4条各号で定めたものを広告できるものであること。

ア 広告告示第4条第1号~第3号関係
「健康保険病院、健康保険診療所、社会保険病院又は社会保険診療所である旨」(第1号)、「船員保険病院又は船員保険診療所である旨」(第2号)、「国民健康保険病院又は国民健康保険診療所である旨」(第3号)については、それぞれの各号に掲げる医療機関である旨を広告可能であること。

イ 広告告示第4条第4号関係
「法令の規定又は国の定める事業を実施する病院又は診療所である旨」については、救急病院、休日夜間急患センター、第二次救急医療機関、エイズ治療拠点病院、災害拠点病院、へき地医療拠点病院、総合周産期母子医療センター又はがん診療連携拠点病院等、法令又は国の通達に基づく(それらに基づいて都道府県等の地方自治体が認定等をする場合も含む。)一定の医療を担う病院又は診療所である旨を広告できるものであること。
当該制度の概要や認定を受けた年月日等についても、広告して差し支えないこと。

ウ 広告告示第4条第5号関係
「当該病院又は診療所における第1条第1号の医療従事者以外の従業者の氏名、年齢、性別、役職及び略歴」については、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者以外の従業員の氏名、年齢、役職又は略歴の広告を可能とするものである。
役職については、「事務長」又は「主任」等の当該病院又は診療所における役職を意味するものであること。
また、略歴については、経歴を簡略に示すものとして、生年月日、出身校、学位、免許取得日、勤務実績等について、一連の履歴を総合的に記載したものを想定したものであること。

エ 広告告示第4条第6号関係
「健康診査の実施」については、医師等が診断・治療を目的とした通常の診療とは別に、その有する医学的知識を用いて健康診査を行うことを意味するものであり、また、実施する健康診査の種類を併せて示しても差し支えないものであること。
「乳幼児健診」、「胃がん検診」、「肝炎ウイルス検診」等、対象者や部位を付記することも差し支えないものであること。「人間ドック」という表現や通常要する期間を併せて示すこと(例:「一日総合健康診査」、「半日人間ドック」等)も広告して差し支えないこと。
ただし、広告可能な健康診査については、感染症予防法、労働安全衛生法(昭和 47 年法律第 57 号)等に基づく健康診断、高齢者の医療の確保に関する法律に基づく医療等以外の保健事業としての健康診査、保険者からの委託に基づく健康診断等の公的な健康診査としても実施されているものとし、「遺伝子検査」、「アンチエイジングドック」等、現時点で医学的・社会的に様々な意見があり、広く定着していると認められないものについては、広告対象としては認められないものであること。
健康診査の実施に関し、その実施日又は実施時間については、当該病院又は診療所の診療日又は診療時間に含まれるものであり、広告しても差し支えないこと。費用、取り扱う人数、宿泊の有無等についても、広告して差し支えないこと。

オ 広告告示第4条第7号関係
「保健指導又は健康相談の実施」については、主として予防的なものであって、医師等が診断・治療を目的とした通常の診療とは別に、その有する医学的知識を用いて相談者に対し健康の保持増進のための日常生活上の指導等を行うことを意味するものであり、「がんに関する健康相談」、「生活習慣病に関する健康相談」、「歯の健康相談」、「乳幼児保健指導」、「禁煙指導」等、対象者や指導対象を付記することも差し支えないものであること。
ただし、現時点で医学的・社会的に様々な意見があり、広く定着していると認められないものについては、広告対象としては認められないものであること。
保健指導又は健康相談の実施日時や実施する医師の氏名、費用等についても広告して差し支えないものであること。

カ 広告告示第4条第8号関係
「予防接種の実施」については、対象となる予防接種の種別は、予防接種法(昭和23年法律第68号)において規定されているもの又は医薬品医療機器等法において承認されているワクチンを使用した予防接種のみを広告の対象とするものであること。接種を勧める対象者、接種するべき回数、1回当たりの費用等についても、併せて広告することは差し支えないが、ワクチンの商品名は広告しないこと。
なお、「予防接種の実施」が広告可能とされる事項であり、ワクチンの発症予防率等、その効果に関する事項は広告可能な事項ではなく、例えば「インフルエンザの予防接種実施」や「麻しんワクチン(はしかを予防するための注射です)を取り扱ってます」等の予防接種を実施している旨を除いて、その効果に関する広告は認められないことに留意すること。

キ 広告告示第4条第9号関係
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第 17 項に規定する治験に関する事項」については、治験を実施している旨、治験実施者の名称、当該治験薬の対象となる疾患名及び治験を実施する医療機関名等を広告し得るものである。
また、当該治験薬の名称として、一般的名称(成分名)又は開発コードについては、治験に関する情報提供の推進の観点から、広告しても差し支えないこと。ただし、医薬品医療機器等法で未承認医薬品の広告を禁じられている趣旨を踏まえ、治験の対象となる疾患名を除いた具体的な治療効果に関すること又は国内外での販売名(商品名)については、医療に関する広告としても、認められないこと。

ク 広告告示第4条第 10 号関係
「介護保険法(平成9年法律第 123 号)に基づく介護サービスを提供するための事業所若しくは施設又は法第 42 条第1項各号(第3号を除く。)に掲げる業務(以下この号において「医療法人の付帯業務」という。)を専ら行うための施設であり、かつ、病院又は診療所の同一敷地内に併設されているものの名称及び提供する介護サービス又は医療法人の付帯業務」については、医療機関と同一敷地内にある介護老人保健施設等の介護保険サービス事業者の名称及び提供される介護サービス又は医療法人の付帯業務について、広告可能であること。

ケ 広告告示第4条第 11 号関係
「患者の受診の便宜を図るためのサービス」については、以下に例示として掲げる事項のほか、外来患者の受診のための便宜又は入院患者のための便宜を図るためのサービスに関することを広告して差し支えないものであること。

① 費用の支払方法又は領収に関する事項
費用の支払方法に関する事項として、クレジットカードの使用の可否、使用可能なクレジットカードの種類、分割払いの可否等を広告可能であること。また、費用の領収に関する事項として、費用の内訳の明細に関する事項を示すことも差し支えないこと。

② 入院患者に対して当該医療機関が提供するサービス(医療の内容に関するものを除く。)及びそれらに要する費用
貸しテレビの一時間当たりの値段、インターネットへの接続環境やその費用等を広告可能であること。

③ 対応することができる言語
手話又は点字を含む対応可能な言語について、広告し得るものであること。また、当該言語による対応が可能な時間帯、診療科名(広告が可能な診療科名に限る。)等を併記することは差し支えないこと。

④ 当該医療機関の施設内に設置された店舗等
病院又は診療所内の売店、食堂、花屋、喫茶店、床屋、一時保育所等について、これらの種別及びその名称を広告しても差し支えないこと。ただし、当該医療機関の外部にあるものは広告してはならないこと。

⑤ 駐車設備に関する事項
駐車設備の有無、駐車設備の位置、収容可能台数及び利用に当たって料金を徴収している場合には当該駐車料金等について広告可能であること。

⑥ 送迎サービス
最寄りの鉄道の駅等からの送迎サービスについて、送迎先の駅名、時間等を広告可能であること。

⑦ 携帯電話の使用に関する事項
病院又は医療機関内での携帯電話の使用について、使用可能な場所や時間帯等について広告可能であること。

⑧ 通訳の配置
手話を含めた通訳の配置に関することを対応時間や費用を含めて広告可能であること。

コ 広告告示第4条第 12 号関係
「開設者に関する事項」については、開設者の氏名又は名称を広告可能であり、開設者(法人の場合には法人の理事長に限る。)の経歴についても、簡潔に示すものとして、生年月日、出身校、学位、職歴を一連の履歴として総合的に記載する場合には、広告して差し支えないこと。

サ 広告告示第4条第 13 号関係
「外部監査を受けている旨」については、公認会計士又は監査法人の監査を受けていることを広告しても差し支えないこと。なお、広告する場合は、当該監査を受けた年月を併記すること。

シ 広告告示第4条第 14 号関係
「公益財団法人日本医療機能評価機構が行う医療機能評価の結果(個別の審査項目に係るものを含む。)」については、公益財団法人日本医療機能評価機構(以下「評価機構」という。)が行う審査を受けた結果だけでなく、個別具体的な審査項目の結果についても広告しても差し支えないこと。ただし、各医療機関による自己評価調査の項目については、評価機構による評価を受けていないので、広告は認められないこと。

ス 広告告示第4条第 15 号関係
「公益財団法人日本医療機能評価機構が定める産科医療補償制度標準補償約款と同一の産科医療補償約款に基づく補償を実施している旨」については、評価機構を運営組織とする産科医療補償制度に加入していること、当該制度に基づく補償を実施していることを広告できるようにする趣旨であること。この際、評価機構が定めた当該制度のシンボルマークを利用しても差し支えないこと。

【具体例】
・ ○○病院(産科医療補償制度加入機関)
・ 当院は妊婦の方に安心して出産していただけるよう産科医療補償制度に加入しており、もしも重度の脳性麻痺となった赤ちゃんが生まれ、一定の要件を満たしている場合には、所定の補償金をお支払いします。

セ 広告告示第4条第 16 号関係
「公益財団法人日本適合性認定協会の認定を受けた審査登録機関に登録をしている旨」については、いわゆる ISO の認証を取得している旨を広告しても差し支えないこと。認証取得日や審査登録機関の名称等についても広告可能であること。

ソ 広告告示第4条第 17 号関係
「JointCommissionInternational が行う認定を取得している旨(個別の審査項目に係るものを含む。)」については、認証を取得している旨だけでなく、個別具体的な審査項目の結果についても広告しても差し支えないこと。

タ 広告告示第4条第 18 号関係
「前各号に定めるもののほか、都道府県知事の定める事項」については、地方公共団体の単独事業として実施している事業に関する事項等について、都道府県知事が公示することにより、当該都道府県の区域内において広告できる事項とすることができるようにする趣旨であること。
なお、事項を定めるに当たっては、各都道府県における診療に関する学識経験者の団体又は都道府県医療審議会の意見を聴く等の方法により、関係者の合意形成に努めるよう配慮されたいこと。

その他広告できる内容について。重要なのは以下。

・遺伝子検査、アンチエイジングドックは広告できない
・予防接種は予防接種法または医薬品医療機器等法で承認されているワクチンを使用した予防接種のみ広告可能でワクチンの商品名は広告できない
・病院やクリニック内の売店などの施設は広告可能だけど、外の施設は広告できない
・産科医療補償制度に加入している産科はシンボルマークを広告できる

一つづつ見ていきます。

遺伝子検査、アンチエイジングドックは広告できない

「遺伝子検査」「アンチエイジングドック」は広告できません。理由は「広く定着していると認められないため」です。ただ、よく読むと「現時点で」とあるので、今後広告できる可能性はあります。

予防接種は予防接種法または医薬品医療機器等法で承認されているワクチンを使用した予防接種のみ広告可能でワクチンの商品名は広告できない

予防接種法ってなに?ということで、予防接種法について調べてみました。色々調べてたどり着いたのが、こちらの資料。

「予防接種制度の概要等について」(公益財団法人予防接種リサーチセンター開催 平成28年度予防接種従事者研修会資料より抜粋)

この資料によると、予防接種で認められる対象疾病は以下の16種類。

・ジフテリア
・百日せき
・急性灰白髄炎(ポリオ)
・麻しん(はしか)
・風しん
・日本脳炎
・破傷風
・結核(BCG)
・Hib感染症
・小児の肺炎球菌感染症
・ヒトパピローマウイルス感染症(HPV、子宮頸がん予防)
・水痘
・B型肝炎
・痘そう(天然痘)
・インフルエンザ
・高齢者の肺炎球菌感染症

痘そう(天然痘)は現在定期接種は実施していないため、実質15種類。
また、医薬品医療機器等法で承認されているワクチンを使用した予防接種も調べてみました。

ワクチン接種を受ける人へのガイド検索 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

予防接種法と重複する予防接種を除くと以下になります。

・黄熱
・おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
・狂犬病
・髄膜炎菌感染症
・ロタウイルス胃腸炎
・A型肝炎
・ジフテリア破傷風トキソイド

これ以外の予防接種の広告は認められないという事です。
また、上記予防接種でもワクチンの商品名は広告できません。例えば、「当院では風しんの予防接種を行っております。」は広告できますが、「当院では武田薬品の乾燥弱毒生風しんワクチン「タケダ」による予防接種を行っております。」は広告できないという事です。今までワクチンの商品名を広告するクリニックはありませんが、念のためまとめました。

産科医療補償制度に加入している産科はシンボルマークを広告できる

産科医療補償制度に加入している補償を実施している産科はシンボルマークを広告できます。シンボルマークは以下。

産科医療補償制度のシンボルマーク
出典:産科医療補償制度について – 厚生労働省

他医院との差別化を図れるので、制度を実施している病院やクリニックはホームページに掲載した方が良いと思います。また、患者側は制度に加入しているのか参考にすると良いでしょう。シンボルマークを広告していなくても、公益財団法人 日本医療機能評価機構が運営しているサイトから産科医療補償制度に加入しているかどうか検索することができますので、産科を選ぶ際の参考にすると良いと思います。

産科医療補償制度の概要|加入分娩機関検索 – 公益財団法人 日本医療機能評価機構

医療に関する内容に該当しない事項【第5-4-5】(31~32ページ目)

医療に関する広告については、法又は広告告示により広告が可能とされた事項以外の広告が禁じられているが、以下のア~オに示す背景等となる画像や音声等については、通常、医療に関する内容ではないので、特段制限されるものではない。
ただし、風景写真であっても、他の病院の建物である場合やそのような誤認を与える場合、あるいは、芸能人が当該医療機関を推奨することや芸能人が受診をしている旨を表示(音声によるものや暗示を含む。)することは、医療に関する広告として、規制の対象として取り扱うこと。

ア 背景等となる風景写真やイラスト等

【具体例】町や海の写真、山や森のイラスト等

イ レイアウトに使用する幾何学模様等

ウ BGMとして放送される音楽、効果音等

エ 広告制作者の名称、広告の作成日、写真の撮影日等

オ 芸能人や著名人の映像や声等
芸能人や著名人が、医療機関の名称その他の広告可能な事項について説明することは、差し支えない。
なお、実際に当該医療機関の患者である場合にも、芸能人等が患者である旨は、広告できない事項であるので、認められないものとして扱うこと。(第4参照)

医療に関する内容に該当しない広告について。大した内容ではないですが、重要なのは一つ。

・芸能人や著名人が患者でも、患者であることは広告できない

個人情報の問題にも関わるので広告する病院やクリニックがあるとは思いませんが念のため。

相談・指導等の方法について【第6】(32~35ページ目)

1 苦情相談窓口の明確化
医療に関する広告は、患者や地域住民等に対する客観的で正確な情報伝達の手段となるよう病院等の広告を実施する者に対する相談支援を行うとともに、虚偽・誇大な広告等により、患者等が適切な医療の受診機会を喪失したり、不適切な医療を受けることのないよう住民からの苦情を受けるための担当係を決めていただき、相談窓口を明確化されたい。
具体的な窓口としては、医療安全支援センターや保健所の医療法担当部署等が想定されるが、各都道府県、保健所設置市又は特別区の判断により、適切な苦情相談の体制を確保し、当該苦情相談の窓口の連絡先については、自治体のウェブサイトや広報誌等を通じて住民に周知するべきである。
病院等の広告を実施する者からの相談窓口と住民等からの苦情相談の窓口は、別々であったり、他の業務との兼任で差し支えないが、実際に病院や広告代理店等を指導する担当者も含めて、相互に情報を共有し、一体的な相談・指導が効果的になされるよう適切な運用に努められたい。

2 消費者行政機関等との連携
医療に関する広告に関する住民からの苦情は、管内を所管する消費生活センター等の消費生活相談窓口に寄せられることもあるので、苦情・相談の状況について、定期的に情報交換する等、消費者行政機関との連携に努め、違反が疑われる広告等に関する情報を入手した際には、必要な措置を講じられたい。

3 景表法等の他法令との対応
景表法は、「商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの」及び「商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの」(景表法第5条)等を規制している。すなわち、法第6条の5第1項の違反となる虚偽広告及び同条第2項第2号の規定による誇大広告等については、それが実際のもの等よりも著しく優良であると示すことにより、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる場合には、同時に景表法に違反する可能性が非常に強いものであり、法及び景表法が有機的に活用され指導等を行うことが重要である。
医薬品医療機器等法においては、「何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。」(医薬品医療機器等法第 66 条第1項)、「何人も、第 14 条第1項、第 23 条の2の5第1項若しくは第 23 条の2の 23 第1項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第 14 条第1項 19 条の2第1項、第 23 条の2の5第1項、第 23 条の2の 17 第1項、第 23 条の 25 第1項若しくは第 23 条の 37 第1項の承認又は第 23条の2の 23 第1項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。」(医薬品医療機器等法第 68 条)とされ、医薬品、医療機器等の虚偽・誇大広告、承認前の医薬品等の広告を禁止している。医療に関する広告として、医薬品又は医療機器による診断や治療の方法等を広告する際には、医療行為として医薬品等を使用又は処方する旨であれば、医薬品医療機器等法上の広告規制の対象とはならないが、販売又は無償での授与をする旨が記載された広告であれば、医薬品医療機器等法上の広告規制も受けることとなる。
健康増進法においては、「何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。」(健康増進法第 31 条第1項)と規定されている。これらの広告に関する規定は、重畳的に適用され得るものであるので、法第6条の5の規定に違反し、又は違反が疑われる広告等が同時に、関係法令に違反していることが疑われる場合については、違反が疑われる法令の主管課室がそれぞれ連携しながら指導・処分等を行うなど、所要の取組を効果的に行われたい。その際、違反事例に対して、一部の法令のみによる処分とするか、それぞれの法令で処分するかは、事例に応じて考えるべきであるが、他法令に違反するとの理由や他法令に基づく処分を受けるとの理由で、法の広告違反が免責されることはない。他法令にも抵触する広告である場合にも、法又は本指針による必要な指導等を適切に実施されたい。

4 広告指導の体制及び手順
医療に関する広告に対する指導等の措置は、各都道府県、保健所設置市又は特別区において、個別の事例に応じてその実状を踏まえつつ、効果的かつ柔軟に対応すべきものであるが、医療に関する法律及び病院、診療所又は助産所の管理について相当の知識が求められることから、医療監視員の知見を活用して、適切な体制を作る必要がある。

(1) 広告内容の確認
本指針を参考に、医療に関する広告として認められるものであるか等を判断することになるが、広告可能な事項に含まれる表現であるかどうか、あるいは、虚偽・誇大広告等に該当するかどうか等は、常に明確であるとは限らず、実効性のある指導等を行うことは必ずしも容易ではないと考えられる。このため、違法性が疑われる広告等に対する相談や指導に当たっては、
① まずは、各都道府県等において、法や本指針に抵触しないか否かを確認し、違反していると判断できる広告については、広告を行う者に対して必要な指導等を行う、
② 都道府県等において、広告に該当するか判断できない情報物や違反しているかどうか判別できない広告については、その内容について、別添2の様式により、都道府県等の職員から厚生労働省医政局総務課あてにファクシミリ等によって照会する
という手順を採るようお願いする。
また、法又は本指針に違反していると判断できる広告について、広告を行う者(法人の場合は、主たる事務所)が自らの管下の地域にない場合については、必要があると認める場合は、管内の事業所等に対する立入検査等必要な調査を行った上で、当該広告物及び入手できた広告の内容の根拠に関する資料等を添えて、広告を行う者が存在する地域を所轄する都道府県、保健所設置市又は特別区あてに速やかに報告されるようよろしくお願いする。広告を行う者の所在が不明である場合や海外の事業者等である場合には、厚生労働省医政局総務課あてに報告いただくようお願いする。

(2) 広告違反の指導及び措置
以下に参考として、広告違反の指導及び措置について具体的に記載するが、各都道府県等が個別の事例に応じて、効果的かつ柔軟に対応すべきものであり、以下のような手順に限定されるものではないこと。

ア 行政指導
法又は本指針に違反することが疑われる広告又は違反広告の疑いがある情報物を発見した際には、通常はまず、任意の調査として、当該広告又は情報物に記載された医業を行う医師等又は診療所若しくは病院に対して、説明を求める等により必要な調査を行うこと。
任意の調査又はイに示した報告命令若しくは立入検査により、法又は本指針に違反することを確認した場合、あるいは、明らかに法又は本指針に違反する広告を発見した場合には、当該違反広告については、通常はまず、広告の中止や広告の内容を是正することを行政指導として、医療に関する広告を行っている医師等又は医療機関に求め、さらに必要に応じて違反広告物の回収、廃棄等を指導すること。併せて、必要な場合には、広告代理店、雑誌社、新聞社、放送局等の医師等又は医療機関以外の広告を作成した者や広告を掲載した者に対しても任意での調査や指導を行うこと。
また、法に違反している広告については、必要に応じ、当該違反広告の責任者等に対して、別添3に示す様式を参考とした報告書の徴収、書面による改善指導等の行政指導としての措置を講じること。

イ 報告命令又は立入検査(法第6条の8第1項関係)
法又は本指針に違反することが疑われる広告又は違反広告の疑いがある情報物を発見した際には、アに記載したようにまずは任意の調査を行うこととするが、任意の調査に応じない場合又は任意での説明や提出される書類に疑義がある場合等、必要な場合には法第6条の8第1項の規定に基づき、都道府県知事、保健所設置市の市長又は特別区の区長は、当該広告(違反広告に該当するおそれがあると認められる情報物の流布を含む。以下同じ。)を行った者に対し、必要な報告を命ずること(報告命令)、又は当該広告を行った者の事務所に立ち入り、当該広告に関する文書(広告物そのもの、作成段階の案、契約書、診療録その他の内容が正確であるかを確認するために必要な書類等)その他の物件(施設、構造設備、医療機器等)を検査させること(立入検査)により、調査を実施すること。

ウ 中止命令又は是正命令(法第6条の8第2項関係)
アに示したように、広告違反を発見した場合には、通常はまず、行政指導により広告の中止や内容の是正を求めることとなるが、行政指導に従わない場合や違反を繰り返す等の悪質な事例の場合には、法第6条の8第2項の規定に基づき当該違反広告を行った者に対し、期限を定めて、当該広告を中止し、又はその内容を是正すべき旨を命ずること。
なお、不利益処分たる中止命令又は是正命令については、その実施に先立ち、行政手続法(平成5年法律第 88 号)第 13 条に規定する弁明の機会を付与しなければならないことに留意されたい。(行政手続法第 29 条から第 31 条参照)

エ 告発
① 直接罰の適用される虚偽広告(法第6条の5第1項違反)を行った者が中止若しくは内容の是正の行政指導に応じない場合
② 法第6条の8第1項による報告命令に対して、報告を怠り、若しくは虚偽の報告をした場合
③ 同項による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合
④ 同条第2項による中止命令若しくは是正命令に従わず、違反広告が是正されない場合
には、刑事訴訟法(昭和 23 年法律第 131 号)第 239 条第2項の規定により、司法警察員に対して書面により告発を行うことを考慮すべきである。
なお、罰則については、①の虚偽広告、法第6条の6第4項に違反する場合(麻酔科の診療科名を広告する際に、併せて許可を受けた医師の氏名を併せて広告しなかった場合)又は④の中止命令若しくは是正命令に従わなかった場合には、6月以下の懲役又は 30 万円以下の罰金(法第 87 条第1号)、②の報告命令又は③の立入検査に対する違反の場合には、20 万円以下の罰金(法第 89 条第2号)が適用される。

オ 行政処分(法第 28 条、第 29 条関係)
病院又は診療所が悪質な違反広告を行った場合には、エに示した告発のほか、行政処分として、必要に応じ法第 28 条の規定に基づく管理者変更命令又は法第 29 条第1項第4号に該当するとして、同項の規定による病院又は診療所の開設の許可の取り消し、又は開設者に対し、期間を定めて、その閉鎖を命ずることが可能であるので、行政処分の実施を考慮すべきである。

(3) 命令等の対象者
法第6条の8第1項の規定による報告命令又は同条第2項の規定による中止命令若しくは是正命令の対象者は、違反広告の実施者が、個人である場合には当該個人であるが、病院又は診療所の場合には、その開設者又は管理者とし、広告代理店、雑誌社、新聞社、放送局等の場合には、その代表者あてとすること。
告発については、それらの者に加え、法人自体又は当該広告違反の主導的な立場にあった者等を事例に応じて対象とすること。

(4) 公表
行政指導に従わず中止命令若しくは是正命令又は刑事告発等を実施した際には、原則として、事例を公表することにより、患者や住民等に対して当該違反広告に対する注意喚起を行うこと。

違反してる場合の流れについて。

1.広告内容の確認
2.任意での立入検査や調査などの行政指導
3.報告命令または立入検査
4.中止命令または是正命令
5.告発、行政処分

いきなり処分される訳ではなく、ちゃんと段階があります。2の任意での立入検査や調査などの行政指導の連絡がきたらしっかりと対応することが重要です。対応しない場合、以下のような罰を受けるかもしれません。

■虚偽広告、または麻酔科の診療科名を広告していて許可を受けた医師の氏名を記載していない場合
・6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金

■報告命令、または立入検査に対する違反の場合
・20万円以下の罰金

■悪質な違反広告を行った場合
・告発
・行政処分として管理者変更命令、または開設許可の取り消しか期間を定めた閉鎖

あと、重要なのは以下。

・ホームページ管理会社の代表も中止命令または是正命令の対象者となる

(3) 命令等の対象者
法第6条の8第1項の規定による報告命令又は同条第2項の規定による中止命令若しくは是正命令の対象者は、違反広告の実施者が、個人である場合には当該個人であるが、病院又は診療所の場合には、その開設者又は管理者とし、広告代理店、雑誌社、新聞社、放送局等の場合には、その代表者あてとすること。
告発については、それらの者に加え、法人自体又は当該広告違反の主導的な立場にあった者等を事例に応じて対象とすること。

これはホームページ制作会社や管理会社の代表の方は覚えておいた方がいいでしょう。一番怖いのが、行政指導に従わなかったり違反を繰り返したりしてるにも関わらず、そのことを管理会社に伝えない場合です。おそらく、知りませんでしたでは済まない気がします。
病院やクリニックのホームページ管理会社、特に歯科、美容皮膚科、美容外科、眼科などのホームページメインの管理会社は、行政指導がきたら対応すること、また行政指導がきたことを報告してもらうことを医療機関に伝えておくのがよいでしょう。

まとめ

今回は広告可能な検査、手術、治療方法、広告可能な入院日数、外来患者数、入院患者数、手術件数、分娩件数、予防接種で認められる広告や産科医療補償制度シンボルマークなどその他広告できる内容、また違反してる場合の流れについて読み進めました。
以上で2018医療広告ガイドラインは終了です。

それにしても、いやー、長かった!
なんだかやりきった感です笑
次回は医療広告ガイドラインに関するQ&Aについて読んでいきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

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