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【第6回】医療広告ガイドラインを読む|Q&A第1章から第2章

医療広告ガイドライン

2018医療広告ガイドラインのおかげで、広告ではなかったホームページが広告扱いに。際どい表現の広告を出していたり、患者にとって不利益となる情報を小さな文字で書いていたりした病院やクリニックの担当者、またホームページ業者は色々と大変なことでしょう。
担当者や業者はまず2018医療広告ガイドラインを読んでみる。

「なにが良くてダメなのか全然分からん!」となって問い合わせが急増したせいなのかは分かりませんが笑、2018年8月10日に厚生労働省から補足説明のような文書「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)に関するQ&Aについて」が発表されました。
今回はこの2018医療広告ガイドラインQ&Aを読んでいきたいと思います。2018年10月24日に一部改訂されたものが出たので、そちらを読んでいきたいと思います。

医療広告ガイドラインQ&Aを読む上で押さえておくべき最重要ポイント

2018医療広告ガイドラインQ&Aを読み進める前に、まず一番押さえておかなければならないポイントがあります。それは「広告可能事項の限定解除の要件等」についてです。広告可能事項の限定解除の要件等、略称“限定解除”ですが、これは2018医療広告ガイドラインの第4章(11~12ページ目)に書かれています。以前の記事でも読みましたが、とても重要なので改めてお話しします。

第4 広告可能事項の限定解除の要件等【第4】(11ページ目)

1 基本的な考え方
法第6条の5第3項の規定により、法又は広告告示により広告が可能とされた事項以外は、広告してはならないこととされているが、同項の規定により、患者が自ら求めて入手する情報については、適切な情報提供が円滑に行われる必要があるとの考え方から、規則第1条の9の2に規定する要件を満たした場合、そうした広告可能事項の限定を解除し、他の事項を広告することができる(以下「広告可能事項の限定解除」という。)。なお、こうした広告可能事項以外の事項についても、法第6条の5第2項及び規則第1条の9に定める広告の内容及び方法の基準に適合するとともに、その内容が虚偽にわたってはならない。

2 広告可能事項の限定解除の具体的な要件
広告可能事項の限定解除が認められる場合は、以下の①~④のいずれも満たした場合とする。
ただし、③及び④については自由診療について情報を提供する場合に限る。

① 医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること

② 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること

③ 自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること

④ 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること

①は、ウェブサイトのように、患者等が自ら求めた情報を表示するものであって、これまで認知性(一般人が認知できる状態にあること)がないために医療広告の規制の対象とされていなかったウェブサイトの他、メルマガ、患者の求めに応じて送付するパンフレット等が該当しうるものであること。
なお、インターネット上のバナー広告、あるいは検索サイト上で、例えば「癌治療」を検索文字として検索した際に、スポンサーとして表示されるものや検索サイトの運営会社に対して費用を支払うことによって意図的に検索結果として上位に表示される状態にしたものなどは、①を満たさないものであること。

②は、表示される情報の内容について、問い合わせ先が記載されていること等により、容易に照会が可能であり、それにより患者と医療機関等との情報の非対称性が軽減されるよう担保されている場合を指す。
なお、問い合わせ先とは、電話番号、E メールアドレス等をいう。

③は、自由診療は保険診療として実施されるものとは異なり、その内容や費用が医療機関ごとに大きく異なり得るため、その内容を明確化し、料金等に関するトラブルを防止する観点から、当該医療機関で実施している治療等を紹介する場合には、治療等の名称や最低限の治療内容・費用だけを紹介することにより国民や患者を誤認させ不当に誘引すべきではなく、通常必要とされる治療内容、標準的な費用、治療期間及び回数を掲載し、国民や患者に対して適切かつ十分な情報を分かりやすく提供すること。標準的な費用が明確でない場合には、通常必要とされる治療の最低金額から最高金額(発生頻度の高い追加費用を含む。)までの範囲を示すなどして可能な限り分かりやすく示すこと。
また、当該情報の掲載場所については、患者等にとって分かりやすいよう十分に配慮し、例えば、リンクを張った先のページへ掲載したり、利点や長所に関する情報と比べて極端に小さな文字で掲載したりといった形式を採用しないこと。

④は、自由診療に関しては、その利点や長所のみが強調され、その主なリスク等についての情報が乏しい場合には、当該医療機関を受診する者が適切な選択を行えないおそれがあるため、利点等のみを強調することにより、国民・患者を誤認させ不当に誘引すべきではなく、国民や患者による医療の適切な選択を支援する観点から、その主なリスクや副作用などの情報に関しても分かりやすく掲載し、国民や患者に対して適切かつ十分な情報を提供すること。
また、当該情報の掲載場所については、患者等にとって分かりやすいよう十分に配慮し、例えば、リンクを張った先のページへ掲載したり、利点や長所に関する情報と比べて極端に小さな文字で掲載したりといった形式を採用しないこと。
※ 自由診療とは、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57 年法律第 80 号)第7条第1項に規定する医療保険各法及び同法に基づく療養の給付等並びに公費負担医療に係る給付(以下「医療保険各法等の給付」という。)の対象とならない検査、手術その他の治療をいう。以下同じ。)

広告可能なもの以外は広告しちゃいけないけど、ホームページは患者が自ら情報を入手しにいくものだし、適切な情報提供を行うためにも、一定の条件を満たせば広告できない内容でも一部広告できるようにしましたよ、ということです。
では、どんな条件満たせば広告できるの?ということで、ざっくり言うと以下の内容を満たせば広告できます。

  • ウェブサイトなど患者が自ら入手しにいく情報
  • 問い合わせ先の記載

ただし、自由診療の場合、以下条件も満たす必要があります。

  • 治療内容、治療費用、治療期間または治療回数の記載
  • リスク、副作用の記載

細かい説明は省略し、ポイントだけをまとめます。

ウェブサイトなど患者が自ら入手しにいく情報

ホームページ、メルマガ、患者の求めに応じて送付するパンフレット、またLINE@、Twitter、インスタグラム、フェイスブックなどのSNSも該当します。バナー広告、Google広告やYahoo!のスポンサードサーチなどのリスティング広告は該当しません。

■2019年8月1日追記
Twitterはフォローしてない人のツイートも表示されることがあるので、患者等が自ら求めて入手する情報には該当しないため、限定解除要件を満たせません。

問い合わせ先の記載

電話番号やメールアドレスなどを記載することが必要です。

治療内容、治療費用、治療期間または治療回数の記載

自由診療の場合、治療内容、治療費用、治療期間または治療回数を記載することが必要です。

リスクと副作用の記載

自由診療の場合、主なリスク、副作用を記載することが必要です。

これを押さえておかないと、2018医療広告ガイドラインQ&Aは読めません。読めませんというか、本当にたくさん出てきます。限定解除の要件だけはしっかりと押さえておきましょう。
それでは読んでいきたいと思うのですが、読み進める前に一言。
当サイト「医療サイトの輪」は名前の通り、医療機関ウェブサイトを追求していくサイトです。この2018医療広告ガイドラインQ&Aはウェブサイトだけではなく、書籍、新聞、雑誌、パンフレット、看板など、ウェブサイト以外の医療広告を対象として回答しています。それらも追及していきたい気持ちはありますが、とても追いきれません。なので、ここで読み進めていく2018医療広告ガイドラインQ&Aはウェブサイトをメインに読み進めていきたいと思います。それを踏まえ、読んでいただけたらと思います。

【1.医療広告ガイドライン第2部関係(広告の対象範囲)】(1~6ページ目)

Q1-1 医療機関の広告をする際に、新聞や雑誌の記事を引用することは、可能でしょうか。(P.3)

A1-1 当該記事等の引用部分に記載された内容が、医療法及び医療広告ガイドラインを遵守した内容であれば、医療機関の広告に新聞や雑誌の記事等を引用又は掲載することは可能です。

Q1-2 医療機関の広告をする際に、新聞や雑誌の記事の引用として、例えば、雑誌に掲載されていた「日本が誇る50病院の一覧」を、そのまま他の医療機関名も含めて掲載することは可能でしょうか。(P.3)

A1-2 医療機関の広告に新聞や雑誌の記事等を引用又は掲載した場合、当該記事等の引用部分の記述は、医療法及び医療広告ガイドラインの適用を受けます。
なお、例示の雑誌に掲載されていた「日本が誇る50病院の一覧」等については、他の医療機関名も含めてそのまま掲載したとしても、雑誌社等が評価した結果は、掲載されていない医療機関よりも優れた旨を示す比較優良広告になることから、原則、広告できません。

Q1-3 「最新がん〇〇療法」、「〇〇治療最前線」といった書籍や冊子等は、広告規制の対象でしょうか。(P.3)

A1-3 治療法等を紹介する書籍や冊子等の形態をとっていても、書籍等の内容が、特定の医療機関への誘引性が認められる場合(特定の医療機関のみ可能な治療法や、治療法を行う一部の医療機関のみが紹介されている場合等)には、広告に該当するため、医療法及び医療広告ガイドラインを遵守する必要があります。

Q1-4 新聞や雑誌の「記事」は、通常は、患者の受診等を誘引する意図(誘引性)がないため、広告に該当しないとされていますが、広告に該当する「記事風広告」とはどのようなものでしょうか。(P.5)

A1-4 新聞や雑誌等に掲載された治療方法等に関する記事であっても、医療機関が広告料等の費用を負担する等の便宜を図って記事の掲載を依頼し、患者等を誘引するような場合は、誘引性が認められ、いわゆる「記事風広告」として広告に該当します。

Q1-5 雑誌の同一紙面上の掲載物のうち、上段が治療法等に関する記事で、下段が当該治療等を実施している医療機関の広告の場合、上段と下段は異なる掲載物であるとして、上段の記事は広告に該当しないのでしょうか。(P.5)

A1-5 上段・下段に分離されているとの構成上の理由により、上段の記事が広告に該当しないとは判断できません。
例えば、当該医療機関が費用を負担する等の便宜を図って上段の記事の掲載を依頼することにより患者等を誘引するような場合は、上段の記事についても誘引性が認められ、いわゆる「記事風広告」として広告に該当します。

Q1-6 キャッチコピーや院長等のあいさつ文は、広告可能でしょうか。(P.31,32)

A1-6 医療法や医療広告ガイドラインで認められた広告可能事項(「開院○周年」等)や、通常医療に関する内容とは考えられないあいさつ文(「はじめまして」等)を使用したキャッチコピー等については、広告可能です。

(広告可能な例)
・ 「休日・夜間でも来院下さい」
・ 当院は、おかげさまで開院から20年を迎えることができました。これからも、当院のスタッフ一同よろしくお願いします。(病院長:○○ ○○)

Q1-7 インターネット上のバナー広告の取り扱いは、法改正に伴って変わったのでしょうか。(P.2)

A1-7 バナー広告に医療機関の名称が記載されているなど特定性がある場合は、広告に該当するため、医療法及び医療広告ガイドラインで認められた広告可能事項に限って、広告可能です。
なお、従前はバナー広告にリンクした医療機関のウェブサイトはバナー広告と一体的に取り扱うこととされていましたが、改正医療法施行後はバナー広告にリンクした医療機関のウェブサイトであっても、リンク先の医療機関のウェブサイトは患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトになりますので、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q1-8 広告のチラシ等に印刷されているQRコードを読み込むことで表示されるウェブサイト等は、広告規制の対象でしょうか。(P.2)

A1-8 QRコードを読み込むことで表示されるウェブサイト等は、インターネット上のウェブサイト等と同様に取り扱い、広告規制の対象です。
ただし、当該医療機関等の情報を得ようとの目的を有する者が、当該QRコードを読み込ませることで閲覧するものであり、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q1-9 複数の医療機関を検索し、医療機関の情報を提供する機能を備えたようなスマートフォンのアプリケーションから得られる情報は、広告規制の対象でしょうか。(P.2)

A1-9 患者等が自らダウンロードする特定の医療機関のアプリケーションであれば、医療機関のウェブサイトと同じく、広告規制の対象です。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトと同様の取扱いになりますので、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q1-10 広告規制の対象であるウェブサイトについて、特定の人のみが閲覧可能な場合は、広告規制の対象外でしょうか。(P.2)

A1-10 当該医療機関に係る情報取得を希望した者のみ閲覧可能な状態(一般人は閲覧不可)であっても、広告規制の対象です。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示する媒体になりますので、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q1-11 患者の希望により配布するメールマガジンやパンフレットは、広告規制の対象でしょうか。(P.11)

A1-11 患者の希望であってもメールマガジンやパンフレットは広告として取り扱われるため、広告規制の対象です。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示する媒体になりますので、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q1-12 フリーペーパーに掲載された医療機関等の広告も広告規制の対象でしょうか。(P.2)

A1-12 医療法及び医療広告ガイドラインによる広告規制の対象です。

Q1-13 病院の一部門の名称を「○○センター」(透析センター、リハビリセンター等)として院内に掲示することは可能でしょうか。(P.5)

A1-13 病院の院内掲示であれば、「透析センター」等と掲示することは可能です(広告については、Q5-5参照)。

Q1-14 複数の医療機関を紹介するパンフレットを、各医療機関の院内で配布する場合、当該パンフレットは広告規制の対象でしょうか。(P.2)

A1-14 当該パンフレットに記載された内容が、「誘引性」及び「特定性」を有するものと判断される場合には、医療法及び医療広告ガイドラインによる広告規制の対象です。

Q1-15 法第42条第1項各号(第3号を除く)に掲げる業務(以下「医療法人の附帯業務」)を専ら行うための施設について、当該施設を一般公開している場合、当該施設単独の広告は可能でしょうか。(P.2)

A1-15 医療機関の広告として医療法人の附帯業務について掲載するものではなく、当該附帯業務を専ら行うための施設単独の広告については、広告規制の対象外です。
なお、他法令の規制の適用を受けることがありますので、他法令及び関連ガイドラインを遵守する必要があります。

Q1-16 医療機関の敷地内において、医療に関係がなく、当該医療機関と関連性のないものとして区分され、患者の受診を誘引する意図が認められない事項について、単独で掲示することは可能でしょうか。(P.2)

A1-16 このような場合は、広告規制の対象外です。
なお、他法令の規制の適用を受けることがありますので、他法令及び関連ガイドラインを遵守する必要があります。

Q1-17 医療機関主催の患者や地域住民向け講演会についての広告は、広告規制の対象でしょうか。(P.2,5)

A1-17 地域住民の交流会や講演会等についての広告であって患者の受診を誘引すること等を意図していない広告は、広告規制の対象外です。

Q1-18 医療機関の検索が可能なウェブサイトに掲載された、治療等の内容又は効果に関する体験談は広告規制の対象でしょうか。(P.5,9)

A1-18 特定の医療機関の体験談に誘引性がある場合には、広告規制の対象となり、治療等の内容又は効果に関する体験談を掲載することはできません。
例えば、医療機関が患者やその家族に(有償・無償を問わず)肯定的な体験談の投稿を依頼した場合は、当該体験談には誘引性が生じます。
一方で、医療機関の検索が可能なウェブサイトに掲載された体験談が、医療機関からの影響を受けずに患者やその家族が行う推薦に留まる限りは、誘引性は生じません。
しかし、医療機関が患者やその家族に(有償・無償を問わず)肯定的な体験談の投稿を依頼していない場合であっても、例えば、当該ウェブサイトの運営者が、体験談の内容を改編したり、否定的な体験談を削除したり(当該体験談が名誉毀損等の不法行為に当たる場合を除く)、又は肯定的な体験談を優先的に上部に表示するなど体験談を医療機関の有利に編集している場合、それが医療機関からの依頼によって行われたものであるときには誘引性が生じます。また、仮に医療機関の依頼により行われたものではないとしても、事後的に医療機関がそのように編集されたウェブサイトの運営費を負担する場合には、当該編集された体験談に誘引性が生じると考えられます。
このように、特定の医療機関の体験談に誘引性が認められる場合は、治療等の内容又は効果に関する体験談を掲載することができません。

ここは大きく分けて4つの項目が個人的に重要と思っています。

  1. 新聞、雑誌、書籍の記事引用、紹介、特集記事などについて
  2. アプリについて
  3. フリーペーパー、院内パンフレットについて
  4. 体験談について

一つづつ見ていきます。

新聞、雑誌、書籍の記事引用、紹介、特集記事などについて

まず、【第3回】医療広告ガイドラインについて改めて考えるで読んだ2018医療広告ガイドラインの第2章をおさらいしておきましょう。

暗示的又は間接的な表現の扱い【第2-3】(3~4ページ目)

医療に関する広告については、直接的に表現しているものだけではなく、当該情報物を全体でみた場合に、暗示的や間接的に医療に関する広告であると一般人が認識し得るものも含まれる。このため、例えば、次のようものは、医療に関する広告に該当するので、広告可能とされていない事項や虚偽・誇大広告等に該当する場合には、認められないものである。

ウ 新聞、雑誌等の記事、医師、学者等の談話、学説、体験談などを引用又は掲載することによるもの

【具体例】
① 新聞が特集した治療法の記事を引用するもの
法第6条の5第3項第 12 号で認められた「治療の内容」の範囲であり、改善率等の広告が認められていない事項が含まれていない場合には、引用可能である。

② 雑誌や新聞で紹介された旨の記載
自らの医療機関や勤務する医師等が新聞や雑誌等で紹介された旨は、広告可能な事項ではないので、広告は認められない。

③ 専門家の談話を引用するもの
専門家の談話は、その内容が保障されたものと著しい誤認を患者等に与えるおそれがあるものであり、広告可能な事項ではない。また、医薬品医療機器等法上の未承認医薬品を使用した治療の内容も、広告可能な事項ではなく、広告は認められない。

ポイントは以下。

  • 新聞が特集した治療法の記事引用は、改善率等の広告が認められていない事項が含まれていない場合には広告可能
  • 雑誌や新聞で紹介された旨は広告できない
  • 専門家の談話の引用は広告できない

これを押さえつつ、各Q&Aを見ていきます。

Q1-1 医療機関の広告をする際に、新聞や雑誌の記事を引用することは、可能でしょうか。(P.3)

A1-1 当該記事等の引用部分に記載された内容が、医療法及び医療広告ガイドラインを遵守した内容であれば、医療機関の広告に新聞や雑誌の記事等を引用又は掲載することは可能です。

新聞が特集した治療法の記事引用になるので広告可能です。

Q1-2 医療機関の広告をする際に、新聞や雑誌の記事の引用として、例えば、雑誌に掲載されていた「日本が誇る50病院の一覧」を、そのまま他の医療機関名も含めて掲載することは可能でしょうか。(P.3)

A1-2 医療機関の広告に新聞や雑誌の記事等を引用又は掲載した場合、当該記事等の引用部分の記述は、医療法及び医療広告ガイドラインの適用を受けます。
なお、例示の雑誌に掲載されていた「日本が誇る50病院の一覧」等については、他の医療機関名も含めてそのまま掲載したとしても、雑誌社等が評価した結果は、掲載されていない医療機関よりも優れた旨を示す比較優良広告になることから、原則、広告できません。

「日本が誇る50病院の一覧」などは比較優良広告に該当するため広告できないという事です。ここの回答、「原則」と書いてあって例外があるのかと勘違いしそうですが、いくら考えても例外が思い当たりませんでした。いじわるなアンサーだと思います笑

Q1-3 「最新がん〇〇療法」、「〇〇治療最前線」といった書籍や冊子等は、広告規制の対象でしょうか。(P.3)

A1-3 治療法等を紹介する書籍や冊子等の形態をとっていても、書籍等の内容が、特定の医療機関への誘引性が認められる場合(特定の医療機関のみ可能な治療法や、治療法を行う一部の医療機関のみが紹介されている場合等)には、広告に該当するため、医療法及び医療広告ガイドラインを遵守する必要があります。

Q1-4 新聞や雑誌の「記事」は、通常は、患者の受診等を誘引する意図(誘引性)がないため、広告に該当しないとされていますが、広告に該当する「記事風広告」とはどのようなものでしょうか。(P.5)

A1-4 新聞や雑誌等に掲載された治療方法等に関する記事であっても、医療機関が広告料等の費用を負担する等の便宜を図って記事の掲載を依頼し、患者等を誘引するような場合は、誘引性が認められ、いわゆる「記事風広告」として広告に該当します。

Q1-5 雑誌の同一紙面上の掲載物のうち、上段が治療法等に関する記事で、下段が当該治療等を実施している医療機関の広告の場合、上段と下段は異なる掲載物であるとして、上段の記事は広告に該当しないのでしょうか。(P.5)

A1-5 上段・下段に分離されているとの構成上の理由により、上段の記事が広告に該当しないとは判断できません。
例えば、当該医療機関が費用を負担する等の便宜を図って上段の記事の掲載を依頼することにより患者等を誘引するような場合は、上段の記事についても誘引性が認められ、いわゆる「記事風広告」として広告に該当します。

いわゆる「記事風広告」についてのQ&A。
「最新がん〇〇療法」、「〇〇治療最前線」など、書籍や冊子等で紹介された旨は広告できません。広告料等の費用を負担する等の便宜を図ってなければ誘引性が認められないため広告できますが、無料で医院を紹介する出版社なんてあまりないでしょうから、ほぼ広告できないと言っていいでしょう。
ただ広告できないだけであって、自院の紹介がない「最新がん〇〇療法」、「〇〇治療最前線」などの書籍や雑誌をウェブサイトで紹介する事はできます。どういうことかというと、読んだ感想、レビュー、 批評、論評、解説などはできるということです。いわゆる院長ブログ、コラム的なもの。ただ一つだけ気を付けてほしいのは、「当院では」となったらダメです。なぜなら、誘因性が認められるためです。あくまで感想に留めておきましょう。

アプリについて

Q1-9 複数の医療機関を検索し、医療機関の情報を提供する機能を備えたようなスマートフォンのアプリケーションから得られる情報は、広告規制の対象でしょうか。(P.2)

A1-9 患者等が自らダウンロードする特定の医療機関のアプリケーションであれば、医療機関のウェブサイトと同じく、広告規制の対象です。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトと同様の取扱いになりますので、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

医療機関検索アプリも広告扱いですが、限定解除で広告可能です。

フリーペーパー、院内パンフレットについて

Q1-12 フリーペーパーに掲載された医療機関等の広告も広告規制の対象でしょうか。(P.2)

A1-12 医療法及び医療広告ガイドラインによる広告規制の対象です。

Q1-14 複数の医療機関を紹介するパンフレットを、各医療機関の院内で配布する場合、当該パンフレットは広告規制の対象でしょうか。(P.2)

A1-14 当該パンフレットに記載された内容が、「誘引性」及び「特定性」を有するものと判断される場合には、医療法及び医療広告ガイドラインによる広告規制の対象です。

フリーペーパーは広告、複数の医療機関を紹介する院内パンフレットは誘因性と特定性を満たせば広告です。おさらいをしておくと、誘因性と特定性は以下。

  • 患者の受診等を誘引する意図があること(誘引性)
  • 医業若しくは歯科医業を提供する者の氏名若しくは名称又は病院若しくは診療所の名称が特定可能であること(特定性)

「これは広告していいの?広告なの?」と思った時は、まず誘因性と特定性を満たすかどうかを考えることが重要と思います。ウェブサイトとは関係ないですが、一応まとめておきます。

体験談について

Q1-18 医療機関の検索が可能なウェブサイトに掲載された、治療等の内容又は効果に関する体験談は広告規制の対象でしょうか。(P.5,9)

A1-18 特定の医療機関の体験談に誘引性がある場合には、広告規制の対象となり、治療等の内容又は効果に関する体験談を掲載することはできません。
例えば、医療機関が患者やその家族に(有償・無償を問わず)肯定的な体験談の投稿を依頼した場合は、当該体験談には誘引性が生じます。
一方で、医療機関の検索が可能なウェブサイトに掲載された体験談が、医療機関からの影響を受けずに患者やその家族が行う推薦に留まる限りは、誘引性は生じません。
しかし、医療機関が患者やその家族に(有償・無償を問わず)肯定的な体験談の投稿を依頼していない場合であっても、例えば、当該ウェブサイトの運営者が、体験談の内容を改編したり、否定的な体験談を削除したり(当該体験談が名誉毀損等の不法行為に当たる場合を除く)、又は肯定的な体験談を優先的に上部に表示するなど体験談を医療機関の有利に編集している場合、それが医療機関からの依頼によって行われたものであるときには誘引性が生じます。また、仮に医療機関の依頼により行われたものではないとしても、事後的に医療機関がそのように編集されたウェブサイトの運営費を負担する場合には、当該編集された体験談に誘引性が生じると考えられます。
このように、特定の医療機関の体験談に誘引性が認められる場合は、治療等の内容又は効果に関する体験談を掲載することができません。

とても重要な患者の体験談についてのQ&A。重要なのは治療等の内容又は効果に関する体験談は広告できないけれど、治療等の内容又は効果以外の体験談は広告できるということです。例えば、「きれいな院内で先生も優しくて、とてもいいクリニックです。」や「院内が広くて車椅子の私でも安心して通院することができます。」など。体験談を推奨する気はありませんが、一応押さえておきます。
詳しくは以前の記事を参考にしてください。

【2.医療広告ガイドライン第3部関係(禁止される広告)】(7~12ページ目)

Q2-1 「最新の治療法」や「最新の医療機器」などの表現は、広告可能でしょうか。(P.6,7)

A2-1 「最新の治療法」や「最新の医療機器」であることが、医学的、社会的な常識の範囲で、事実と認められるものであれば、必ずしも禁止される表現ではありません。ただし、求められれば内容に係る裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。
登場してから何年までを最新と認めるか等の基準を示すことは困難ですが、より新しい治療法や医療機器が定着したと認められる時点においても、「最新」との表現を使用することは、虚偽広告や誇大広告に該当するおそれがあります。
また、より新しい治療法や医療機器が存在しない場合でも、十数年前のものである場合等、常識的な判断から「最新」との表現が不適切な場合があり、誇大広告等に該当するおそれがあります。

Q2-2 「最先端の医療」や「最適の医療」などの表現は、広告可能でしょうか。(P.7)

A2-2 「最先端」や「最適」の表現は、誇大広告に該当するため、広告できません。

Q2-3 「最良の医療」や「最上の医療」などの表現は、広告可能でしょうか。(P.7)

A2-3 「最良」や「最上」の表現は、他の病院又は診療所と比較して優良である旨の比較優良広告に該当するため、広告できません。

Q2-4 美容医療等の自由診療において、「プチ~」といった短時間で行える、身体への負担が比較的少ない、費用も手軽である、といったような印象を与える表現は、広告可能でしょうか。(P.7)

A2-4 提供する医療の内容等について、事実を不当に誇張した表現や、誤認させるおそれがある表現は、誇大広告に該当する可能性があります。

Q2-5 費用を太字にしたり下線を引くなどして強調した表現は、広告可能でしょうか。(P.10)

A2-5 医療広告ガイドラインにおいて、費用を強調した品位を損ねる内容の広告は、厳に慎むべきものとされておりますが、費用に関する事項は、患者にとって有益な情報の1つであり、費用について、分かりやすく太字で示したり、下線を引くことは、差し支えありません。
費用を前面に押し出した広告は、医療広告ガイドラインにおいて、品位を損ねるものとして、医療に関する広告として適切ではなく、厳に慎むべきとされています。

Q2-6 「糖尿病外来」、「認知症外来」等の専門外来を設置している旨は、広告可能でしょうか。(P.13)

A2-6 「○○外来」との表記については、広告が可能な診療科名と誤認を与える事項であり、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q2-7 「当診療所に来れば、どなたでも○○が受けられます」などと、必ず特定の治療を受けられるような表現は、広告可能でしょうか。(P.6)

A2-7 本来、診察の結果、治療内容が決定されるものであり、あらかじめすべての患者が特定の治療を受けられるような誤解を与えるような表現は適当ではなく、そのような表現は虚偽広告に該当するため、広告できません。

Q2-8 手術前のみ又は手術後のみの写真を用いて広告することは、可能でしょうか。(P.9)

A2-8 手術の前後の写真と同様、手術前のみ又は手術後のみの写真についても、患者等を誤認させるおそれがある治療効果に関する表現に該当するため、広告できません。

Q2-9 医療機関のウェブサイト上の口コミ情報は、広告規制の対象でしょうか。(P.9)

A2-9 患者等の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談は、今回新たに規定された広告禁止事項です。特に、当該医療機関にとって便益を与えるような感想等を取捨選択し掲載するなどして強調することは、虚偽・誇大に当たるため、広告できません。(関連:Q2-10、Q2-11)

Q2-10 医療機関の口コミ情報ランキングサイトについては、広告規制の対象でしょうか。(P.9)

A2-10 ランキングサイトを装って、医療機関の口コミ(体験談)等に基づき、医療機関にランキングを付すなど、特定の医療機関を強調している場合は、比較優良広告に該当する可能性があり、広告できません。(関連:Q2-9、Q2-11)

Q2-11 フェイスブックやツイッターといったSNSで医療機関の治療等の内容又は効果に関する感想を述べた場合は、広告規制の対象でしょうか。(P.9)

A2-11 個人が運営するウェブサイト、SNSの個人のページ及び第三者が運営するいわゆる口コミサイト等への体験談の掲載については、医療機関が広告料等の費用負担等の便宜を図って掲載を依頼しているなどによる誘引性が認められない場合は、広告に該当しません。(関連:Q2-9、Q2-10)

Q2-12 「無料相談」については、広告可能でしょうか。(P.23)

A2-12 無料で健康相談を実施している旨については広告可能です。
ただし、広告に際し、費用を強調した広告は品位を損ねるもので、医療に関する広告として適切ではなく、厳に慎むべきものです。

Q2-13 未承認医薬品、医療機器を用いた治療については、広告可能でしょうか。(P.6,10,11,25,26,32)

A2-13 わが国の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という。)において、承認等されていない医薬品・医療機器、あるいは承認等された効能・効果又は用法・用量が異なる医薬品・医療機器(以下「未承認医薬品等」という。)を用いた治療について、限定解除の要件を満たしたと判断される場合には、広告可能です。
ただし、国内で承認されていない未承認医薬品等を自由診療に使用する場合は、医療広告ガイドラインに記載された限定解除の要件として、具体的には、以下のような内容を含む必要があります。

(未承認医薬品等であることの明示)
・ 用いる未承認医薬品等が、医薬品医療機器等法上の承認を得ていないものであることを明示すること。

(入手経路等の明示)
・ 医師等の個人輸入による未承認医薬品等を用いる場合は、その旨を明記すること。また、同一の成分や性能を有する国内承認された医薬品等があり、その効能・効果で用いる場合であっても、入手経路について明示すること。個人輸入等により入手した場合は、その旨を明示すること。合わせて、厚生労働省ホームページに掲載された「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページ(※)を情報提供すること。
(※)https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/

(国内の承認医薬品等の有無の明示)
・ 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無を記載し、その国内承認医薬品等に流通管理等の承認条件が課されている場合には、その旨を記載すること。

(諸外国における安全性等に係る情報の明示)
・ 当該未承認医薬品等が主要な欧米各国で承認されている場合は、各国の添付文書に記載された重大な副作用やその使用状況(承認年月日、使用者数、副作用報告等)を含めた海外情報についても、日本語で分かりやすく説明すること。
・ 主要な欧米各国で承認されている国がないなど、情報が不足している場合は、重大なリスクが明らかになっていない可能性があることを明示すること。
(関連:Q2-14、Q3-9、Q3-25、Q3-26)

Q2-14 当該効能・効果への承認がないものの、国内で他の効能・効果への承認はある医薬品、医療機器を用いた治療については、広告可能でしょうか。(P.6,10,11,25,26,32)

A2-14 医薬品等について、当該効能・効果への承認がない適応外使用の場合、広告の取り扱いも未承認医薬品等と同様です(Q2―13を参照)。

Q2-15 医薬品、医療機器の販売名を用いた治療については、広告可能でしょうか。(P.24,26)

A2-15 平成29年9月29日薬生発第4号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知の別紙「医薬品等適正広告基準」により、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告は行わないものとされていることに鑑み、医薬品又は医療機器の販売名については、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q2-16 提供する医療の内容として、「2週間で90%の患者で効果がみられます。」のような表現は、広告可能でしょうか。(P.25)

A2-16 治療の効果に関する表現は広告できません。治療効果については、個々の患者の状態等により当然にその結果は異なるものであり、効果について誤認を与えるおそれがあることから、広告できません。

Q2-17 治療効果に関する内容について、ウェブサイトでは、広告可能でしょうか。(P.25)

A2-17 治療の効果に関する内容については、広告可能事項ではないため、広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能ですが、求められれば裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。

Q2-18 当該医療機関で提供できない医療機器の画像を用いて広告することは、可能でしょうか。例えば、MRIを使用(保有)していない医療機関において、権利関係のないMRIのイメージ画像を用いて広告することは、可能でしょうか。(P.6)

A2-18 患者に当該医療機関がMRIを使用(保有)しているという事実に相違する情報を与えることから、虚偽広告に該当し、イメージ画像は広告できません。

Q2-19 学会の認定する研修施設である旨は、広告可能でしょうか。(P.17)

A2-19 法令の規定に基づき一定の医療を担うものとして指定を受けたものには該当しないため、広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q2-20 医療従事者の略歴として、研修を受けた旨は、広告可能でしょうか。(P.20)

A2-20 研修については、研修の実施主体やその内容が様々であり、医療に関する適切な選択に資するものとそうでないものとの判断が困難であることから、広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広
告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q2-21 特定行為研修を受けた看護師である旨は、広告可能でしょうか。(P.21)

A2-21 現時点において、一般に、研修については、研修の実施主体やその内容が様々であり、医療に関する適切な選択に資するものとそうでないものとの判断が困難であることから、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。
なお、研修を受けた旨や専門性に関する医療広告の取り扱いについては、今後、検討予定です。(関連:Q2-20、Q3-5、Q3-6、Q3-7)

禁止される広告についてのQ&A。おおまかに分けると以下7項目。

  1. 禁止される表現、誇大広告等に該当するおそれがある表現について
  2. 限定解除で広告できる表現について
  3. 手術前のみ又は手術後のみの写真について
  4. 医療機関のウェブサイト上の口コミ情報について
  5. 未承認医薬品・医療機器での治療、承認医薬品・医療機器の販売名を用いた治療について
  6. 治療効果の広告について
  7. 権利関係のないイメージ画像について
  8. 研修について

一つづつ見ていきます。

禁止される表現、誇大広告等に該当するおそれがある表現について

Q2-1 「最新の治療法」や「最新の医療機器」などの表現は、広告可能でしょうか。(P.6,7)

A2-1 「最新の治療法」や「最新の医療機器」であることが、医学的、社会的な常識の範囲で、事実と認められるものであれば、必ずしも禁止される表現ではありません。ただし、求められれば内容に係る裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。
登場してから何年までを最新と認めるか等の基準を示すことは困難ですが、より新しい治療法や医療機器が定着したと認められる時点においても、「最新」との表現を使用することは、虚偽広告や誇大広告に該当するおそれがあります。
また、より新しい治療法や医療機器が存在しない場合でも、十数年前のものである場合等、常識的な判断から「最新」との表現が不適切な場合があり、誇大広告等に該当するおそれがあります。

Q2-2 「最先端の医療」や「最適の医療」などの表現は、広告可能でしょうか。(P.7)

A2-2 「最先端」や「最適」の表現は、誇大広告に該当するため、広告できません。

Q2-3 「最良の医療」や「最上の医療」などの表現は、広告可能でしょうか。(P.7)

A2-3 「最良」や「最上」の表現は、他の病院又は診療所と比較して優良である旨の比較優良広告に該当するため、広告できません。

Q2-4 美容医療等の自由診療において、「プチ~」といった短時間で行える、身体への負担が比較的少ない、費用も手軽である、といったような印象を与える表現は、広告可能でしょうか。(P.7)

A2-4 提供する医療の内容等について、事実を不当に誇張した表現や、誤認させるおそれがある表現は、誇大広告に該当する可能性があります。

Q2-7 「当診療所に来れば、どなたでも○○が受けられます」などと、必ず特定の治療を受けられるような表現は、広告可能でしょうか。(P.6)

A2-7 本来、診察の結果、治療内容が決定されるものであり、あらかじめすべての患者が特定の治療を受けられるような誤解を与えるような表現は適当ではなく、そのような表現は虚偽広告に該当するため、広告できません。

広告できない禁止表現は以下。

  • 最先端
  • 最適
  • 最良
  • 最上
  • 「どなたでも○○治療が受けられます」など、誤解を与えるような表現

また、広告できない訳ではないけれど、誇大広告等に該当するおそれがある表現は以下。

  • 最新
  • プチ

ざっくり言うと「最」の漢字は広告できないと覚えておくのが楽です笑

限定解除で広告できる表現について

Q2-6 「糖尿病外来」、「認知症外来」等の専門外来を設置している旨は、広告可能でしょうか。(P.13)

A2-6 「○○外来」との表記については、広告が可能な診療科名と誤認を与える事項であり、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

「糖尿病外来」「認知症外来」などの○○外来は限定解除で広告できます。

手術前のみ又は手術後のみの写真について

Q2-8 手術前のみ又は手術後のみの写真を用いて広告することは、可能でしょうか。(P.9)

A2-8 手術の前後の写真と同様、手術前のみ又は手術後のみの写真についても、患者等を誤認させるおそれがある治療効果に関する表現に該当するため、広告できません。

このQ&Aの回答はおかしいというか、説明不足と思います。なぜなら、限定解除要件を満たせば、手術前のみ、手術後のみの写真でも広告できるためです。
2018医療広告ガイドラインにはこのように書いてあります。

治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等【第3-1-(6)】(9ページ目)

省令第1条の9第2号に規定する「治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等を広告をしてはならないこと」とは、いわゆるビフォーアフター写真等を意味するものであるが、個々の患者の状態等により当然に治療等の結果は異なるものであることを踏まえ、誤認させるおそれがある写真等については医療に関する広告としては認められないものであること。
また、術前又は術後の写真に通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項や、治療等の主なリスク、副作用等に関する事項等の詳細な説明を付した場合についてはこれに当たらないものであること。
さらに、当該情報の掲載場所については、患者等にとって分かりやすいよう十分に配慮し、例えば、リンクを張った先のページへ掲載したり、利点や長所に関する情報と比べて極端に小さな文字で掲載したりといった形式を採用しないこと。
なお、治療効果に関する事項は広告可能事項ではないため、第4に定める要件を満たした限定解除の対象でない場合については、術前術後の写真等については広告できない。

【具体例】
・ 術前又は術後(手術以外の処置等を含む。)の写真やイラストのみを示し、説明が不十分なもの

なぜこのアンサーに「ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。」の一文がないのか。
謎です…

医療機関のウェブサイト上の口コミ情報について

Q2-9 医療機関のウェブサイト上の口コミ情報は、広告規制の対象でしょうか。(P.9)

A2-9 患者等の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談は、今回新たに規定された広告禁止事項です。特に、当該医療機関にとって便益を与えるような感想等を取捨選択し掲載するなどして強調することは、虚偽・誇大に当たるため、広告できません。(関連:Q2-10、Q2-11)

Q2-10 医療機関の口コミ情報ランキングサイトについては、広告規制の対象でしょうか。(P.9)

A2-10 ランキングサイトを装って、医療機関の口コミ(体験談)等に基づき、医療機関にランキングを付すなど、特定の医療機関を強調している場合は、比較優良広告に該当する可能性があり、広告できません。(関連:Q2-9、Q2-11)

医療機関のウェブサイト上の口コミ情報は広告できません。
これ、ネットで調べるとかなりのクリニック検索サイトが出てきますが、かなり広告できない事項を広告しているサイトが多いです。治療内容の口コミを掲載してるサイト、「〇〇駅で人気の歯医者5選」とか「〇〇地域の厳選5医院」など比較優良広告を掲載しているサイトなど。もちろん、医療機関が広告料等の費用負担等の便宜を図って掲載を依頼しているなどによる誘引性が認められない場合は、広告に該当しません。でも、掲載料払わないで掲載する事は少ないでしょうし、掲載料を払っていなくてもホームページ制作のサービス、システム利用のサービス、機器を導入したサービスなど、なんらかの「便宜を図っている」と思います。
便宜とは、「利益になるようなことや、特別な計らいなどを行うこと。便宜は、都合の良いこと、便利であること、などの意味の言葉。」(weblio辞書)の意味。なにもそのサービスに対してお金を払うだけに限りません。注意しておきましょう。

また、今流行りのMEO。MEOとは「Map Engine Optimization」の略で、簡単に言うとGoogleマップのSEO対策。MEOにお金を払って口コミ操作するのは虚偽広告または誇大広告に該当します。注意しておきましょう。

未承認医薬品・医療機器での治療、承認医薬品・医療機器の販売名を用いた治療について

Q2-13 未承認医薬品、医療機器を用いた治療については、広告可能でしょうか。(P.6,10,11,25,26,32)

A2-13 わが国の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という。)において、承認等されていない医薬品・医療機器、あるいは承認等された効能・効果又は用法・用量が異なる医薬品・医療機器(以下「未承認医薬品等」という。)を用いた治療について、限定解除の要件を満たしたと判断される場合には、広告可能です。
ただし、国内で承認されていない未承認医薬品等を自由診療に使用する場合は、医療広告ガイドラインに記載された限定解除の要件として、具体的には、以下のような内容を含む必要があります。

(未承認医薬品等であることの明示)
・ 用いる未承認医薬品等が、医薬品医療機器等法上の承認を得ていないものであることを明示すること。

(入手経路等の明示)
・ 医師等の個人輸入による未承認医薬品等を用いる場合は、その旨を明記すること。また、同一の成分や性能を有する国内承認された医薬品等があり、その効能・効果で用いる場合であっても、入手経路について明示すること。個人輸入等により入手した場合は、その旨を明示すること。合わせて、厚生労働省ホームページに掲載された「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページ(※)を情報提供すること。
(※)https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/

(国内の承認医薬品等の有無の明示)
・ 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無を記載し、その国内承認医薬品等に流通管理等の承認条件が課されている場合には、その旨を記載すること。

(諸外国における安全性等に係る情報の明示)
・ 当該未承認医薬品等が主要な欧米各国で承認されている場合は、各国の添付文書に記載された重大な副作用やその使用状況(承認年月日、使用者数、副作用報告等)を含めた海外情報についても、日本語で分かりやすく説明すること。
・ 主要な欧米各国で承認されている国がないなど、情報が不足している場合は、重大なリスクが明らかになっていない可能性があることを明示すること。
(関連:Q2-14、Q3-9、Q3-25、Q3-26)

Q2-14 当該効能・効果への承認がないものの、国内で他の効能・効果への承認はある医薬品、医療機器を用いた治療については、広告可能でしょうか。(P.6,10,11,25,26,32)

A2-14 医薬品等について、当該効能・効果への承認がない適応外使用の場合、広告の取り扱いも未承認医薬品等と同様です(Q2―13を参照)。

Q2-15 医薬品、医療機器の販売名を用いた治療については、広告可能でしょうか。(P.24,26)

A2-15 平成29年9月29日薬生発第4号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知の別紙「医薬品等適正広告基準」により、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告は行わないものとされていることに鑑み、医薬品又は医療機器の販売名については、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

医療広告ガイドラインQ&Aの第1章から第2章の中で一番難しい項目。重要なのは以下。

  • 承認されている医薬品や医療機器を用いて、承認された効能・効果や用法・用量で「保険診療」で使用する旨は広告可能
  • 承認されている医薬品や医療機器を用いて、承認された効能・効果や用法・用量で「自由診療」で使用する旨は限定解除で広告可能
  • 承認されている医薬品や医療機器を用いて、承認されていない効能・効果や用法・用量で保険診療または自由診療で使用する旨は限定解除で広告可能
  • 承認されていない医薬品や医療機器を用いて、自由診療で使用する旨は「特別限定解除」で広告可能
  • 医薬品や医療機器の販売名を用いた治療は限定解除で広告可能

限定解除については、一番最初にお話ししたので割愛します。問題は「特別限定解除」。特別限定解除なんて言葉はないのですが、未承認医薬品・医療機器を用いた治療については通常の限定解除要件よりも厳しいものとなっているため、敢えてそのように表現しました。未承認医薬品・医療機器を用いた治療の限定解除要件は以下。

  • 未承認医薬品等であることの明示
  • 入手経路等の明示
  • 厚生労働省ホームページの個人輸入において注意すべき医薬品等についてのページを情報提供すること
  • 同一の成分や性能の他の国内承認医薬品等があるかを記載、またその国内承認医薬品等に流通管理等の承認条件が課されている場合にはその旨を記載
  • 主要な欧米各国で承認されている場合、各国の添付文書に記載された重大な副作用やその使用状況(承認年月日、使用者数、副作用報告等)を含めた海外情報について日本語で分かりやすく説明すること

この条件を満たさないと未承認医薬品・医療機器を用いた自由診療は広告できません。ここまでくると、未承認医薬品・医療機器はほぼ広告できないと言っていいでしょう。

具体的にどういうものが未承認医薬品・医療機器なのか気になって調べてみたのですが、一覧で載っているサイトはありませんでした。未承認なんだから色んな医薬品や医療機器あるので当然と言えば当然…
ただ、調べていたら美容医療広告で参考になるサイトがあったのでご紹介。

参考公益社団法人 日本美容医療協会[JAAM] /美容医療広告について

美容医療に関する未承認医薬品・医療機器、承認されている医薬品・医療機器による各種治療、手術、術式などが広告可能かどうか、またその理由などが一覧で分かりやすく掲載されています。
惜しいのが2017年2月1日時点というところ。2018年に医療広告ガイドラインが通知されたんだからその後更新されてもいいのに。サイトに書いてある「今後はもう少し頻回に改定していく予定です。」はどこへ…
まあ、とりあえず美容医療ホームページを作る制作会社としては便利なので押さえておきましょう。

参考公益社団法人 日本美容医療協会[JAAM] /美容医療広告について/美容医療クリニックを受信される患者さんへ

ページ下の方に「具体的な違法表示」があります。上で紹介したサイトと合わせて確認するとよりいいでしょう。あと、美容医療をしたい患者さんに向けた『美容医療広告の見分け方』のコンテンツもあります。美容医療機関を探してる患者さんは一読することをお勧めします。

あと、ホームページ制作会社として覚えておきたい未承認医薬品・医療機器のひとつが「インビザライン」です。矯正歯科では多くのクリニックが使用していますが、インビザラインは薬事法上の医療機器に該当しない、つまり未承認医薬品等に該当し、ウェブサイトで広告する際は特別限定解除要件を満たす必要があります。
ちなみに、インビザライン以外のカスタムメイド(マウスピース型等)の矯正装置は国内で製作していようと国外で製作していようと未承認医薬品等に該当します。

カスタムメイド(マウスピース型等)の矯正装置の注意事項

昨今、国内外で製作されたカスタムメイド(マウスピース型等)の矯正装置が患者さんに使用される事例が増加しており、それに伴い一部の装置ではトラブルも発生しております。カスタムメイドの矯正装置は国内外で製作されたものを問わず日本国の薬事法上の医療機器に該当しません。国内の歯科医療機関や歯科技工所で製作されたカスタムメイドの矯正装置は日本国の歯科技工士法上の矯正装置に該当しますが、海外で製作されたカスタムメイドの矯正装置(海外カスタムメイド矯正装置)は歯科技工士法上の矯正装置にも該当しません。そのため、海外カスタムメイド矯正装置を用いた治療を行う場合は歯科医師個人の全責任において使用してください。

出典:カスタムメイド(マウスピース型等)の矯正装置の注意事項() | 日本矯正歯科学会からのお知らせ | 日本矯正歯科学会

矯正に使われる主なカスタムメイド(マウスピース型等)の矯正装置は以下。

矯正歯科はホームページで矯正器具を紹介するたびに未承認医薬品等の限定解除要件を満たさないといけないなんて大変…
矯正歯科のホームページの見せ方、内容など今後大きく変わっていく気がします。

治療効果の広告について

Q2-16 提供する医療の内容として、「2週間で90%の患者で効果がみられます。」のような表現は、広告可能でしょうか。(P.25)

A2-16 治療の効果に関する表現は広告できません。治療効果については、個々の患者の状態等により当然にその結果は異なるものであり、効果について誤認を与えるおそれがあることから、広告できません。

Q2-17 治療効果に関する内容について、ウェブサイトでは、広告可能でしょうか。(P.25)

A2-17 治療の効果に関する内容については、広告可能事項ではないため、広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能ですが、求められれば裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。

治療効果は限定解除で広告可能です。
割と混同しがちなのが「治療内容」。治療内容は2018医療広告ガイドラインの第2章「広告可能な事項の基本的な考え方」にあるように、限定解除なしで広告可能です。

(3) 広告可能な事項の基本的な考え方
法第6条の5第3項の規定により、医療を受ける者による医療に関する適切な選択が阻害されるおそれが少ない場合として厚生労働省令で定める場合を除き、法又は「医業、歯科医業若しくは助産師の業務又は病院、診療所若しくは助産所に関して広告することができる事項」(平成 19年厚生労働省告示第 108 号。以下「広告告示」という。)により、医療に関する広告として広告可能な事項は、患者の治療選択等に資する情報であることを前提とし、医療の内容等については、客観的な評価が可能であり、かつ事後の検証が可能な事項に限られる。

ただ、「2週間で90%の患者で効果がみられます。」などの“治療効果”の表現を広告する場合、「求められれば裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。」とあるので、少なくとも対象者数、対象期間、対象者の年代、性別、効果の定義なども記載しないと広告できないでしょうね。

権利関係のないイメージ画像について

Q2-18 当該医療機関で提供できない医療機器の画像を用いて広告することは、可能でしょうか。例えば、MRIを使用(保有)していない医療機関において、権利関係のないMRIのイメージ画像を用いて広告することは、可能でしょうか。(P.6)

A2-18 患者に当該医療機関がMRIを使用(保有)しているという事実に相違する情報を与えることから、虚偽広告に該当し、イメージ画像は広告できません。

権利関係のないイメージ画像を用いた広告は虚偽広告に該当するためできません。
ホームページ制作会社として押さえておきたいのは、イメージ素材で笑顔で治療を受けている写真、先生と楽しそうに会話している写真、カウンセリングを受けている写真などを使用した場合、虚偽広告に該当してしまうということです。医療広告ガイドラインQ&A的に言うなら「医師ではない者や実際の患者ではない者が当該医療機関で治療を行っているという事実に相違する情報を与える」という感じでしょうか。
これはWEBディレクターとしてはとても悩ましい問題です。契約上、医院の撮影なし、撮影データもいただけない場合、魅力あるホームページが作れるとは思えません。現状、そこまで厳しくするとは思えませんが、念のため押さえておきましょう。

研修について

Q2-19 学会の認定する研修施設である旨は、広告可能でしょうか。(P.17)

A2-19 法令の規定に基づき一定の医療を担うものとして指定を受けたものには該当しないため、広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q2-20 医療従事者の略歴として、研修を受けた旨は、広告可能でしょうか。(P.20)

A2-20 研修については、研修の実施主体やその内容が様々であり、医療に関する適切な選択に資するものとそうでないものとの判断が困難であることから、広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q2-21 特定行為研修を受けた看護師である旨は、広告可能でしょうか。(P.21)

A2-21 現時点において、一般に、研修については、研修の実施主体やその内容が様々であり、医療に関する適切な選択に資するものとそうでないものとの判断が困難であることから、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。
なお、研修を受けた旨や専門性に関する医療広告の取り扱いについては、今後、検討予定です。(関連:Q2-20、Q3-5、Q3-6、Q3-7)

ポイントは以下。

  • 学会の認定する研修施設は限定解除で広告可能
  • 略歴で研修を受けた旨は限定解除で広告可能
  • 特定行為研修を受けた看護師である旨は限定解除で広告可能

この場合の限定解除はとても簡単です。なぜなら、ホームページに電話番号が記載してあればいいからです。
個人的に気になったのは「特定行為研修を受けた看護師」。どういうものなのか調べたところ、厚生労働省が定めた38行為を医師の指示の下、手順書により行う事ができる看護師を特定行為研修を受けた看護師と言うそう。

参考特定行為とは – 厚生労働省

医師でもないのに、このような行為ができるなんてすごいですよね!ちなみに、公益社団法人 日本看護協会では特定行為に係る研修制度の活用の推進をしています。

特定行為に係る研修制度の活用の推進

2015年10月、「特定行為に係る看護師の研修制度」が施行されました。
日本看護協会では「看護の将来ビジョン」において「本研修を修了した看護師は、特定行為のみを行うのではなく、連続した看護の関わりの中で特定行為を実施することにより、人々が安全で質の高い医療を時宜を得て受けられることに貢献する」と掲げており、以下のような基本的考え方のもと、制度の活用を推進しています。

特定行為研修制度についての日本看護協会の基本的な考え
・少子超高齢社会における地域・国民のニーズに積極的に応えるため、制度の活用を推進する。
・特定行為研修で医学的知識・技術を強化した上で、病態の変化や疾患、患者の背景等を包括的にアセスメント・判断し、看護を基盤に、特定行為も含めた質の高い医療・看護を効率的に提供することが期待される。

研修修了者は約1,000人(2018年3月時点)、研修機関は39都道府県で113機関(2019年2月時点)となっています。一方で、活動にあたって組織で必要となる体制整備が困難であるという看護管理者や、学んだことを活動に活かすことができていないという修了生も少なくありません。そのため、2019年度は修了者の活動や効果に加え、より良い医療・看護の提供に資する組織の体制整備についての周知にも取り組んでいきます。

出典:特定行為に係る研修制度の活用の推進 | 日本看護協会

研修制度を活用したいと思われる看護師の方は以下サイトを見てみることをお勧めします。

参考看護師の特定行為研修制度ポータルサイト – 日本看護協会

医療広告ガイドラインQ&Aとは関係ない話なので、この辺にしておきます。

まとめ

今回は医療広告ガイドラインQ&Aを読む上で押さえておくべき広告可能事項の限定解除の要件等の振り返り、医療広告ガイドラインQ&Aの第1章から第2章までを読むことができました。次回でQ&Aは終わりです。

最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

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