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【第7回】医療広告ガイドラインを読む|Q&A第3章から第5章

医療広告ガイドライン

それでは前回の【第6回】医療広告ガイドラインについて改めて考えるの続き、医療広告ガイドラインQ&Aの第3章から読み進めていきたいと思います。今回でQ&Aは最後です。

文献医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)に関するQ&Aについて

【3.医療広告ガイドライン第4部、第5部関係(広告可能な事項、限定解除)】(13~19ページ目)

Q3-1 平成 20 年 4 月からの制度改正により、新しく広告することが認められなくなった診療科名(例えば胃腸科、こう門科など)について、制度改正前(平成 20 年 3 月31 日以前)から紙面や看板上に診療科名を広告していましたが、内容はそのままに広告掲載の契約を単に更新しようと考えています。この場合、新たに更新契約を締結することになりますが、引き続き広告可能でしょうか。(P.15)

A3-1 平成 20 年 3 月 31 日以前から内容を変更することなく「更新のみを目的として契約」を行う場合は、広告の変更には該当しないため、引き続き広告することが可能です。
しかし、平成 20 年 4 月 1 日以後に新しい診療科名に変えるために、紙面、看板だけでなく、診療科名変更の届出も行った場合は、従前の診療科名を引き続き広告することはできず、新しい診療科名を広告することになります。(関連:Q5-4)

Q3-2 広告可能な診療科名として「耳鼻いんこう科」が認められていますが、「耳鼻咽喉科」と漢字での表記は可能でしょうか。(P.13)

A3-2 可能です。

Q3-3 麻酔科医が頻繁に入れ替わるような病院においては、麻酔科医の氏名を記載しなくても麻酔科を診療科名として広告可能でしょうか。(P.16)

A3-3 麻酔科を診療科名として広告するときには、許可を受けた医師の氏名を併せて広告しなければなりません。

Q3-4 診療科名として「総合診療科」は、広告可能でしょうか。(P.13)

A3-4 「総合診療科」については、広告可能な診療科名ではないことから、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイト等、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。

Q3-5 医師等の専門性に関する資格名は、広告可能でしょうか。(P.21)

A3-5 「広告可能な医師等の専門性に関する資格名等について」(平成 25 年 5 月 31 日付けの医政総発 0531 第 1 号医政局総務課長通知)において広告が可能となっている資格名等について広告可能です。なお、広告に当たっては、「医師○○○○(××学会認定××専門医)」のように、認定団体の名称を資格名とともに示す必要があります。
また、専門性の資格については、各関係学術団体により認定されるものですので、例えば、「厚生労働省認定○○専門医」等の標記は虚偽広告、単に「○○専門医」との標記は誤解を与えるものとして誇大広告に該当するため、広告できません。
ただし、認定医や指導医などについて、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。
なお、研修を受けた旨や専門性に関する医療広告の取り扱いについては、今後、検討予定です。(関連:Q2-21、Q3-6、Q3-7)

Q3-6 日本専門医機構認定の専門医である旨は、広告可能でしょうか。(P.21)
A3-6 「広告可能な医師等の専門性に関する資格名等について」(平成 25 年 5 月 31 日付け医政総発 0531 第 1 号医政局総務課長通知)において記載されていないため、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイト等、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。
なお、日本専門医機構認定の専門医である旨に関する医療広告の取り扱いについては、今後、検討予定です。(関連:Q2-21、Q3-5、Q3-7)

Q3-7 産業医である旨は、広告可能でしょうか。(P.21)

A3-7 現時点において「広告可能な医師等の専門性に関する資格名等について」(平成 25年 5 月 31 日付け医政総発 0531 第 1 号医政局総務課長通知)において記載されていないため、広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。
なお、研修を受けた旨や専門性に関する医療広告の取り扱いについては、今後、検討予定です。(関連:Q2-21、Q3-5、Q3-6)

Q3-8 いわゆる内覧会の実施に関する事項は、広告可能でしょうか。(P.22)

A3-8 開院前の医療機関の住民向けの説明会(いわゆる内覧会)の実施に関する事項については、「病院又は診療所の管理又は運営に関する事項」として、広告可能です。

Q3-9 歯科用インプラントによる自由診療については、広告可能でしょうか。(P.26)

A3-9 我が国の医薬品医療機器等法上の医療機器として承認されたインプラントを使用する治療の場合には、「自由診療のうち医薬品医療機器等法の承認又は認証を得た医療機器を用いる検査、手術、その他の治療の方法」に該当し、公的医療保険が適用されない旨と治療に掛かる標準的な費用が併記されている場合に限って、広告可能です(未承認のインプラントを使用する場合はQ2-13を参照)。

Q3-10 「健康診査の実施」として、「脳ドック」は、広告可能でしょうか。(P.29)

A3-10 いわゆる「脳ドック」として、無症候の人を対象にMRI、MRAによる画像検査を主検査とする一連の検査により、無症候あるいは未発症の脳および脳血管疾患あるいはその危険因子を発見し、それらの発症あるいは進行を防止することを目的とする検査については、広告可能です。

Q3-11 医療法施行規則に定める事故等分析事業(財団法人日本医療機能評価機構の実施する医療事故情報収集等事業)への参加施設である旨は、広告可能でしょうか。(P.31)

A3-11 広告可能です。

Q3-12 据え置き型医療機器等の機械器具の配置状況について広告する際に、メーカー名は、広告可能でしょうか。(P.19)

A3-12 広告可能です。
ただし、医薬品医療機器等法において、承認又は認証を得ていない医療機器については、その販売・授与等にかかる広告が禁じられている他、承認又は認証されている医療機器であっても、平成29年9月29日薬生発第4号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知の別紙「医薬品等適正広告基準」により、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告は行わないものとされていることに鑑み、医療機器が特定可能となる販売名や型式番号については、広告できません。(関連:Q2-15)

Q3-13 従業者の写真は、広告可能でしょうか。(P.18-20)

A3-13 法又は広告告示により広告が可能とされた事項については、文字だけでなく、写真、イラスト、映像、音声等による表現が可能です。

例えば、以下のような表現は、広告可能です。
・ 従業者の人員配置として、病棟又は診療科の従業者の人数、配置状況として写真を掲載すること。
・ 医療従事者に関する事項として広告可能な氏名、年齢、性別、役職及び略歴を写真とともに掲載すること。

Q3-14 診療風景等の写真は、広告可能でしょうか。(P.19,22,24)

A3-14 法又は広告告示により広告が可能とされた事項については、文字だけでなく、写真、イラスト、映像、音声等による表現が可能です。

例えば、以下のような広告は可能です。
・ 医療機関の構造設備に関する事項として、病室、談話室の設備の写真、据え置き型医療機器の写真を掲載すること。
・ 医療機関の管理又は運営に関する事項として、セカンドオピニオンの実施、症例検討会の実施等の写真を掲載すること。
・ 医療機関において提供される医療の内容に関する事項として、検査、手術等を含む診療風景の写真を掲載すること。
なお、診療風景であっても、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等を掲載することは、治療の効果に関する表現に該当するため、広告できません。

Q3-15 医療従事者の略歴として、学会の役員又は会員である旨は、広告可能でしょうか。また、医学博士である旨はどうでしょうか。(P.20)

A3-15 略歴として記載する事項は、社会的な評価を受けている客観的事実であってその正否について容易に確認できるものであることが必要です。
例えば、地域医師会等での役職、学会の役員である旨については、現任であれば広告は可能ですが、当該法人又は当該学会のウェブサイト上等でその活動内容や役員名簿が公開されていることが必要です。また、学会の役員ではなく、単に会員である旨は、原則として広告できません。
医学博士であるかどうかについては、略歴の一部として取得年、取得大学とともに記載することが望ましいです。なお、略歴とは、特定の経歴を特に強調するものではなく、一連の履歴を総合的に記載したものです。

Q3-16 特定の医師のキャリアとして、その医師が行った手術件数は、広告可能でしょうか。(P.27)

A3-16 医師個人が行った手術の件数については広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能ですが、求められれば裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。
また、当該医療機関で行われた手術の件数については、広告可能事項で示した範囲で広告可能です。

Q3-17 当該医療機関で行われた手術件数について、例えば過去 30 年分の件数は、実績として広告可能でしょうか。(P.27)

A3-17 当該医療機関で行われた手術件数について、当該件数に係る期間を併記すれば、広告可能事項で示した範囲で広告可能です。ただし、手術件数は総手術件数ではなく、それぞれの手術件数を示し、1 年ごとに集計したものを複数年にわたって示すことが望ましいです。過去 30 年分のような長期間の件数であって、現在提供されている医療の内容について誤認させるおそれがあるものについては、誇大広告に該当する可能性があります。

Q3-18 歯科診療における「審美治療」は、広告可能でしょうか。(P.24)

A3-18 「審美治療」という表現で行われる医療行為については、様々な治療の方法が含まれ、そのいずれの治療を提供するのかという点が明確ではなく、誤認を与える可能性があると考えられ、広告できません。
なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。
また、個々の治療の方法については、例えば、「ホワイトニング」について、医薬品医療機器等法上の承認を得ている医薬品を使用し、自由診療である旨及び標準的な費用を記載する場合には、広告可能です(広告告示第2条第1号から第5号)。

Q3-19 「喫煙に対する健康相談」のように特定の症状に対する健康相談を実施している旨は、広告可能でしょうか。(P.29)

A3-19 広告可能ですが、利用者にわかりやすい表現を用いることが望ましいです。

Q3-20 医薬品医療機器等法第2条第17項に規定する治験に係る被験者を募集する内容は、広告可能でしょうか。(P.29)

A3-20 広告で治験に係る被験者を募集することは差し支えありませんが、被験者が広告内容を適切に理解し、治療等の選択に資するよう、客観的で正確な情報の伝達に努めなければなりません。
なお、治験を対象とした被験者の募集を行うに当たっては、その手順について、広告の内容も含め、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成9年厚生省令第28号)第32条(医療機器にあっては、「医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成17年厚生労働省令第36号)第51条)により、治験審査委員会による審査を受ける必要があります。

Q3-21 「内視鏡検査室」、「採血室」、「化学療法室」のように治療方法を名称に含む施設は、広告可能でしょうか。(P.19)

A3-21 当該医療機関が行う治療方法が、専ら医療法第6条の5第1項及び第6条の7第1項の規定に基づく医業、歯科医業若しくは助産師の業務又は病院、診療所若しくは助産所に関して広告することができる事項(平成 19 年厚生労働省告示第 108号。)第2条第1号から第5号までに規定する広告可能な治療法に該当する場合は、広告可能な治療法の名称を施設の名称の一部として広告可能です。

Q3-22 治療内容について、「歯を削らない痛くない治療(99%以上の満足度)」との表現は、広告可能でしょうか。(P.6-9,24)

A3-22 「歯を削らない治療」といった表現は、広告可能です。
「痛くない治療」のような科学的根拠がなく虚偽広告や誇大広告のおそれがある表現は、広告できません。また、「99%の満足度」については、求められれば内容に係る裏付けとなる合理的な根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。

Q3-23 無痛分娩を実施していることは、広告可能でしょうか。(P.24,25)

A3-23 広告可能です。

Q3-24 医療機関の広告をする際に、紹介することができる介護老人保健施設は、広告可能でしょうか。(P.23)

A3-24 紹介することができる介護老人保健施設の広告については、介護保険事業者の名称、所在地及び連絡先等を、医療機関の広告と併せて広告可能です。

Q3-25 美容医療におけるプラセンタ注射を用いた施術は、広告可能でしょうか。(P.26)

A3-25 「プラセンタ注射」は、医薬品医療機器等法上、更年期障害、乳汁分泌不全、慢性肝疾患における肝機能の改善の「効能・効果」を目的に用いる場合のみ認められています。承認された「効能・効果」以外の目的での使用については広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です(適応外使用についてはQ2―14を参照)。

Q3-26 再生医療等は、広告可能でしょうか。(P.26)

A3-26 医薬品医療機器等法の承認を受けた再生医療等製品のみを用いて、かつ当該承認の内容に従って行う医療技術については、広告可能です。
ただし、承認を受けていない製品を用いる再生医療等(再生医療等の安全性の確保等に関する法律(平成 25 年法律第 85 号)第2条第1項に規定する再生医療等をいう。)については、広告できません。
また、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトにおいて、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。ただし、その場合は、未承認医薬品等と同様の対応が必要です(未承認医薬品等についてはQ2―13を参照)。

広告可能な事項、限定解除についての項目。
重要と感じたのは以下の内容と、

  • 「総合診療科」は限定解除で広告可能
  • 専門医は「××学会認定××専門医」の形で広告可能
  • 産業医は限定解除で広告可能
  • 「日本医療機能評価機構の実施する医療事故情報収集等事業への参加施設」は広告可能
  • 「審美治療」は限定解除で広告可能
  • 「無痛分娩」は広告可能

以下の項目です。

  1. 歯科用インプラントによる自由診療について
  2. 学会の役員または会員、医学博士の表記について
  3. 医師が行った手術件数、医療機関で行われた手術件数について
  4. 治験に係る被験者募集について
  5. 「歯を削らない治療」について
  6. プラセンタ注射を用いた施術について
  7. 再生医療について

こちらは説明が必要なので一つづつ見ていきます。
その前に、「日本医療機能評価機構の実施する医療事故情報収集等事業への参加施設」が気になったので調べてみました。
日本医療機能評価機構は参加している医療機関で起きた医療事故情報やヒヤリ・ハット事例を集めて分析、情報共有することで、医療事故の発生予防・再発防止を推進している団体です。
すばらしい取り組みですね!
参加している医療機関は下記から確認できます。
患者は医療機関を選ぶ際の一つの参考にするのもいいかもしれません。

参考公益財団法人日本医療機能評価機構|医療事故情報収集等事業:参加登録医療機関一覧

歯科用インプラントによる自由診療について

Q3-9 歯科用インプラントによる自由診療については、広告可能でしょうか。(P.26)

A3-9 我が国の医薬品医療機器等法上の医療機器として承認されたインプラントを使用する治療の場合には、「自由診療のうち医薬品医療機器等法の承認又は認証を得た医療機器を用いる検査、手術、その他の治療の方法」に該当し、公的医療保険が適用されない旨と治療に掛かる標準的な費用が併記されている場合に限って、広告可能です(未承認のインプラントを使用する場合はQ2-13を参照)。

医薬品医療機器等法で承認されたインプラント治療は、自由診療である旨と標準的な費用を記載すれば広告可能です。
問題は医薬品医療機器等法で承認されていないインプラント治療の場合です。WEBディレクターとしては、どのメーカーのどのインプラントシステムが医薬品医療機器等法で承認されているのか知りたかったので色々と調べてみたのですが、まあ情報が出てこない。。色々なキーワードの組み合わせで調べてみても分からないので、一旦、ここは保留とさせていただきます。
とりあえず、自分の経験上、歯医者でよく使用されているインプラントシステムの一覧?名称?を記載しておきます。

ストローマン社

ガイデッドサージェリー
サージカルインスツルメント

ノーベルバイオケア社

All-on-4
ブローネマルクシステム

デンツプライシロナ社

アストラテックインプラントシステム

ジンマー・バイオメット・デンタル社

BIOMET 3iインプラント

京セラ社

POIシステム

AQB・ABIインプラント社

AQBインプラントシステム

他にもインプラントを扱っているメーカーは多数ありますが、今まで様々な歯医者のホームページに携わってきた中で上記メーカーのインプラントを押さえておけば大体大丈夫と思います。
問題はこれらインプラントシステムが医薬品医療機器等法で承認されているのかされていないのかですが…
機会があれば調べてみようと思います。

学会の役員または会員、医学博士の表記について

Q3-15 医療従事者の略歴として、学会の役員又は会員である旨は、広告可能でしょうか。また、医学博士である旨はどうでしょうか。(P.20)

A3-15 略歴として記載する事項は、社会的な評価を受けている客観的事実であってその正否について容易に確認できるものであることが必要です。
例えば、地域医師会等での役職、学会の役員である旨については、現任であれば広告は可能ですが、当該法人又は当該学会のウェブサイト上等でその活動内容や役員名簿が公開されていることが必要です。また、学会の役員ではなく、単に会員である旨は、原則として広告できません。
医学博士であるかどうかについては、略歴の一部として取得年、取得大学とともに記載することが望ましいです。なお、略歴とは、特定の経歴を特に強調するものではなく、一連の履歴を総合的に記載したものです。

学会の役員は現任であること、学会の活動内容や役員名簿がウェブサイトで公開されていれば広告可能です。また医学博士は広告可能です。
ポイントは学会の会員だけでは広告できない点です。つまり、院長紹介やスタッフ紹介ページなどで資格・所属学会の箇所で会員だけでは広告できない点に注意が必要です。
学会の認定医・専門医で認められている団体は厚生労働省が以下で発表しているので押さえておきましょう。

文献医療に関する広告が可能となった医師等の専門性に関する資格名等について – 厚生労働省

医師が行った手術件数、医療機関で行われた手術件数について

Q3-16 特定の医師のキャリアとして、その医師が行った手術件数は、広告可能でしょうか。(P.27)

A3-16 医師個人が行った手術の件数については広告できません。

なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能ですが、求められれば裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。
また、当該医療機関で行われた手術の件数については、広告可能事項で示した範囲で広告可能です。

Q3-17 当該医療機関で行われた手術件数について、例えば過去 30 年分の件数は、実績として広告可能でしょうか。(P.27)

A3-17 当該医療機関で行われた手術件数について、当該件数に係る期間を併記すれば、広告可能事項で示した範囲で広告可能です。ただし、手術件数は総手術件数ではなく、それぞれの手術件数を示し、1 年ごとに集計したものを複数年にわたって示すことが望ましいです。過去 30 年分のような長期間の件数であって、現在提供されている医療の内容について誤認させるおそれがあるものについては、誇大広告に該当する可能性があります。

ここで気になる点は3つです。
まず1点目は「手術件数」ではなく「検査件数」なら広告可能なのかどうかです。これは内視鏡検査を行っている病院や消化器内科クリニックは打ち出したいポイントであるため、気になるところです。
これに関しては、色々調べてみたのですが分かりませんでした。また機会がある時に調べてみたいと思います。

2点目は医師個人が行った手術件数は限定解除で広告可能、医療機関で行われた手術件数は限定解除なしで広告可能の違いです。
ここの違いの影響を大きく受けるのがバナー広告、Google広告やYahoo!のスポンサードサーチなどのリスティング広告です。どういうことかというと、これらの広告は限定解除できません。
なので、以下例のような医師個人の手術件数では広告できません。

例)
インプラント1,000症例の医師在籍 | 東京駅の〇〇歯科クリニック

しかし、医療機関で行われた手術件数は限定解除しなくても広告できるため、以下のようにすれば広告できてしまうのです。

例)
インプラント1,000症例の歯医者 | 東京駅の〇〇歯科クリニック

あとは説明文に「インプラント1本30万円~。自由診療。2016~2018年の実績。」のように記載すればOKというわけです。

3つ目がA3-17のアンサーが間違っている点です。【第5回】医療広告ガイドラインについて改めて考えるでも読みましたが、2018医療広告ガイドラインには以下のような記述があります。

手術件数を広告する際には、当該手術件数に係る期間を暦月単位で併記する必要があること。
また、広告された内容(手術件数)の正否が容易に検証できるようその広告された手術件数について、ウェブサイト、年報等広く住民に周知できる方法により公表されていること。

Q&Aに記載の「1年ごとに集計したものを複数年にわたって示すこと」は「暦年単位」と思います。では2018医療広告ガイドラインに書いてある「暦月単位」はどこへ?
これは、医療広告ガイドラインQ&Aの方が間違ってると思います。〇年5件、〇年10件などの暦年単位、〇〇年~〇〇年など当該件数に係る期間を併記するだけでは医療機関で行われた手術件数は広告できないので注意しましょう。つまり、先ほど例に挙げた以下も広告できません。

例)
インプラント1,000症例の歯医者 | 東京駅の〇〇歯科クリニック

このアンサーを間違えたのは痛恨のミスと思います。ちゃんと歴月単位と書いておけば、インプラント1,000症例などのリスティング広告ができないからです。2019年1月165症例、2019年2月235症例、2019年…など、広告の説明文に記載しなければいけない訳で説明文の文字数では足りません。
まあ、YahooでもGoogleでも「インプラント」で検索して出てくるリスティング広告は医療広告ガイドライン無視しているのが多いので、あまり関係ないかもしれませんが。。
悲しいものです…

治験に係る被験者募集について

Q3-20 医薬品医療機器等法第2条第17項に規定する治験に係る被験者を募集する内容は、広告可能でしょうか。(P.29)

A3-20 広告で治験に係る被験者を募集することは差し支えありませんが、被験者が広告内容を適切に理解し、治療等の選択に資するよう、客観的で正確な情報の伝達に努めなければなりません。
なお、治験を対象とした被験者の募集を行うに当たっては、その手順について、広告の内容も含め、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成9年厚生省令第28号)第32条(医療機器にあっては、「医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成17年厚生労働省令第36号)第51条)により、治験審査委員会による審査を受ける必要があります。

治験に係る被験者募集は広告可能です。ただし、治験審査委員会による審査を受ける必要があります。
文章にある医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令、医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令の内容は以下。

参考医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

文献医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令 – 東京都福祉保健局(PDF)

治験者募集するウェブサイトに今まで携わったことがないので、今後も携わるか分かりませんが、一応、自分のメモとして押さえておきます。

「歯を削らない治療」について

Q3-22 治療内容について、「歯を削らない痛くない治療(99%以上の満足度)」との表現は、広告可能でしょうか。(P.6-9,24)

A3-22 「歯を削らない治療」といった表現は、広告可能です。
「痛くない治療」のような科学的根拠がなく虚偽広告や誇大広告のおそれがある表現は、広告できません。また、「99%の満足度」については、求められれば内容に係る裏付けとなる合理的な根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。

「歯を削らない治療」は広告可能、ただし「痛くない治療」は広告できません。
これは歯医者さんホームページあるあるなのですが、やっぱり先生としては痛くない治療、無痛治療など、打ち出したいという気持ちがあります。だって歯医者って「痛い」イメージ強いですからね。どんなに経験豊富でもどんなにすごい経歴でも、やっぱり患者の多くが一番に求めるのは「痛くない」ではないでしょうか。これはあくまで一患者である自分の意見です。なので、痛くない治療を打ち出したい歯医者は多いのですが、医療広告ガイドラインに抵触します。
「微痛治療」「痛みの少ない治療」「痛くない治療」など色々考えてみたのですが、どれも患者の主観によって異なるものなので広告できない。どういう表現、キャッチコピーであれば“痛くない”という事を患者に伝えられるのか真剣に考えてみました。

優しい治療

個人的には好きですが、ちょっと弱い気がするので他のと組み合わせると良い気がします。

丁寧な治療

妥当な表現と思います。他のと組み合わせると良い気がします。

声掛けを行います

個人的には好きです。治療に集中していると声掛けされなかったりして少し痛いの我慢しちゃったりするので。あと患者側から声は掛けづらい…

痛みを抑える治療

悪くはないですが、痛みを抑えるという事は少しは痛いという事。自分は多少なら我慢しますが、痛いのは一切イヤという人もいるのでちょっと弱い気がします。

眠る人もいる治療

色々考えて思いついたのがこれです。自分も色々な歯医者に行きましたが、今通っている歯医者は実際に自分が治療中に寝てしまった歯医者です。似たような表現で「うとうとする人もいる治療」とかもいいかもしれません。

ちなみに、公益社団法人 日本歯科医師会が行っている『歯科医療に関する一般生活者意識調査』(2018年7月20日)によると、患者が歯科医師に求めることTOP3は「自分の歯をできるだけ残すような処置をしてくれる」(77.8%)、「治療技術が高い」(76.9%)、「自分の治療に対する希望を聞いてくれる」(75.8%)だそうです。

文献PDFプレスリリース 歯科医療に関する一般生活者意識調査について

4位は「治療費の負担が少ないこと」(75.4%)、5位が「治療が痛くない」(75.1%)でした。自分のデンタルIQが低いのかもしれませんが、自分なら「治療が痛くない」が絶対に1位です笑

プラセンタ注射を用いた施術について

Q3-25 美容医療におけるプラセンタ注射を用いた施術は、広告可能でしょうか。(P.26)

A3-25 「プラセンタ注射」は、医薬品医療機器等法上、更年期障害、乳汁分泌不全、慢性肝疾患における肝機能の改善の「効能・効果」を目的に用いる場合のみ認められています。承認された「効能・効果」以外の目的での使用については広告できません。
ただし、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトについては、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です(適応外使用についてはQ2―14を参照)。

プラセンタ注射は限定解除で広告可能です。
前回の【第6回】医療広告ガイドラインについて改めて考えるでも読みましたが、下記サイトに美容医療に関する未承認医薬品・医療機器、承認されている医薬品・医療機器による各種治療、手術、術式などが広告可能かどうか、またその理由などが一覧で分かりやすく掲載されています。美容医療に関わる人は参考にすることをお勧めします。

参考公益社団法人 日本美容医療協会[JAAM] /美容医療広告について

再生医療について

Q3-26 再生医療等は、広告可能でしょうか。(P.26)

A3-26 医薬品医療機器等法の承認を受けた再生医療等製品のみを用いて、かつ当該承認の内容に従って行う医療技術については、広告可能です。
ただし、承認を受けていない製品を用いる再生医療等(再生医療等の安全性の確保等に関する法律(平成 25 年法律第 85 号)第2条第1項に規定する再生医療等をいう。)については、広告できません。
また、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトにおいて、広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能です。ただし、その場合は、未承認医薬品等と同様の対応が必要です(未承認医薬品等についてはQ2―13を参照)。

ポイントは以下。

  • 医薬品医療機器等法の承認を受けた再生医療等製品を用いて、且つ承認の内容に従って行う再生医療であれば広告可能
  • 医薬品医療機器等法の承認を受けた再生医療等製品を用いて、承認されていない効能・効果や用法・用量で使用する場合は限定解除で広告可能
  • 医薬品医療機器等法の承認を受けていない再生医療等製品による再生医療は特別限定解除で広告可能

これも前回読んだ項目なので、特別限定解除要件だけまとめておきます。

  • 未承認医薬品等であることの明示
  • 入手経路等の明示
  • 厚生労働省ホームページの個人輸入において注意すべき医薬品等についてのページを情報提供すること
  • 同一の成分や性能の他の国内承認医薬品等があるかを記載、またその国内承認医薬品等に流通管理等の承認条件が課されている場合にはその旨を記載
  • 主要な欧米各国で承認されている場合、各国の添付文書に記載された重大な副作用やその使用状況(承認年月日、使用者数、副作用報告等)を含めた海外情報について日本語で分かりやすく説明すること

以上のような内容を記載しないと、未承認医薬品等は広告できません。

【4.医療広告ガイドライン第6部関係(相談・指導等の方法)】(20ページ目)

Q4-1 改正医療法により、医療機関のウェブサイトも広告規制の対象となりましたが、医療広告違反を見つけた場合や医療広告に関する疑問がある場合には、どこに相談すれば良いのでしょうか。(P.32)

A4-1 各医療機関を所管する地方自治体や保健所にご相談ください。
問い合わせ窓口一覧を厚生労働省 HP に掲載しているため、参考にしてください。
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/index.html)
また、ネットパトロールに通報していただくことも可能です。
(http://iryoukoukoku-patroll.com/)

Q4-2 医療機関の検索が可能なサイトやポータルサイトが医療広告規制に違反している場合、医療機関の検索が可能なサイトやポータルサイトの運営会社等にも、是正が命じられたり、罰則等が科されたりすることがあるのでしょうか。(P.33-35)

A4-2 医療広告規制は、何人にも適用されるため、サイト運営会社や広告を作成した広告代理店等にも、是正が命じられたり、罰則が科されたりすることがあります。
なお、CM やポスター等を掲出する企業についても、医療法の趣旨や目的を理解し、ご対応いただくことが適切であると考えられます。

ここは短いです。2つだけ。

  1. 医療広告違反を見つけた場合について
  2. 医療機関以外への是正・罰則について

医療広告違反を見つけた場合について

医療広告違反を見つけた場合の窓口は地方自治体や保健所、またネットパトロールです。
記載されている「https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/index.html」に行くと医療法における病院等の広告規制について |厚生労働省に飛びます。どこに問い合わせ窓口があるのか分かりづらい笑
電話で問い合わせする場合は下記PDFを参考にしましょう。

文献各都道府県、保健所設置市及び特別区における医療に関する広告の窓口一覧 – 厚生労働省(PDF)

また、ネットパトロールの場合は下記から問い合わせしましょう。

参考医療機関ネットパトロール

医療機関以外への是正・罰則について

医療広告規制は何人にも適用されます。ここは【第5回】医療広告ガイドラインについて改めて考えるの最後に読んだ相談・指導等の流れについてをまとめておきます。

相談・指導等の流れ

  1. 広告内容の確認
  2. 任意での立入検査や調査などの行政指導
  3. 報告命令または立入検査
  4. 中止命令または是正命令
  5. 告発、行政処分

是正・罰則

■虚偽広告、または麻酔科の診療科名を広告していて許可を受けた医師の氏名を記載していない場合
・6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金

■報告命令、または立入検査に対する違反の場合
・20万円以下の罰金

■悪質な違反広告を行った場合
・告発
・行政処分として管理者変更命令、または開設許可の取り消しか期間を定めた閉鎖

【5.その他】(21~24ページ目)

Q5-1 あん摩業、マッサージ業、はり業や柔道整復業又はそれらの施術所の広告も医療法の対象でしょうか。(P.1,2)

A5-1 医療法の対象ではありません。「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」又は「柔道整復師法」の関係法令及び関連通達が適用されます。
なお、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告規制のあり方については、別途検討中です。

Q5-2 医療機関の名称に関して、広告が認められていない診療科目を名称に用いることは可能でしょうか。(P.16)

A5-2 医療機関の名称も広告として扱われるため、広告が認められていない診療科目を用いることはできません。

Q5-3 医療機関の名称に関して、「糖尿病」や「高血圧」等の特定の疾病や症状の名称を使用することは可能でしょうか。(P.16)

A5-3 具体的には以下の整理です。
(1)名称として使用可能な範囲
治療方法、特定の疾病や症状の名称、診療対象者など法令及び医療広告ガイドライン等により広告可能とされたものについては、医療機関の名称としても使用可能です。

(使用可能な例)
ペインクリニック、糖尿病クリニック、高血圧クリニック
腎透析クリニック、女性クリニック

(2)名称として使用が認められないもの
法令及び医療広告ガイドライン等において広告が禁止されているものについては、医療機関の名称に使用できません。

<具体例>
・ 虚偽にわたるもの
・ 他の医療機関と比較して優良であることを示すもの
・ 事実を不当に誇張して表現していたり、人を誤認させるもの 等

(認められない例)
不老不死病院、ナンバーワンホスピタル、無痛治療病院

Q5-4 医療機関の名称に関して、平成 20 年4月1日以降広告することが認められなくなった診療科名を医療機関名に含む場合、当該医療機関名も変更しなくてはならないのでしょうか。(P.15,16)

A5-4 平成 20 年4月1日以降広告することが認められなくなった診療科名を医療機関名に含む場合でも、当該医療機関名を変更する必要はありません。ただし、新たに開業する場合や、既存の医療機関であっても名称変更する場合は、広告不可となった診療科名を医療機関名に含めることはできません。

Q5-5 医療機関の名称に併せて、「○×医院 糖尿病クリニック」、「〇×病院 ○○センター」は、広告可能でしょうか。(P.8,16)

A5-5 病院や診療所の名称については、正式な名称のみを広告可能であり、「○×医院 糖尿病クリニック」、「〇×病院 ○○センター」のように医療機関の正式名称に併せて広告することはできません。
ただし、法令の規定又は国の定める事業を実施する病院又は診療所であるものとして、救急救命センター、休日夜間急患センター、総合周産期母子医療センター等、一定の医療を担う医療機関である場合又は当該医療機関が当該診療について、地域における中核的な機能、役割を担っていると都道府県等が認める場合に限り、「〇×病院 ○○センター」と広告可能です。

Q5-6 医療機関の名称に関して、「○×大学病院」のように、略称や英語名は、広告可能でしょうか。(P.16)

A5-6 当該医療機関であることが認識可能な場合には、その略称や英語名についても、例えば、〇×市立大学医学部付属病院を〇×市大病院と広告可能です。

Q5-7 複数の医療機関・薬局が集まっているビルの名称や商業施設の一角が「○○メディカルモール」等である旨は、広告可能でしょうか。(P.16)

A5-7 ビルや商業施設を「○○メディカルモール」と称することについては差し支えありませんが、医療法第3条の規定により、疾病の治療をなす場所で、病院・診療所でないものに対し、病院又は診療所と紛らわしい名称をつけることはできません。

Q5-8 はり業、きゅう業等の施術所を「○○クリニック」と広告可能でしょうか。(P.16)

A5-8 診療所でない場所に「○○クリニック」のような診療所と紛らわしい名称を付けることは医療法上禁止されており、広告できません。

Q5-9 外国語のみで作成された広告は、医療法の規制対象となるのでしょうか。(P.2)

A5-9 日本語、外国語どちらで作成された広告であっても、広告規制の対象です。

Q5-10 広告可能事項の限定解除要件の一つとして問い合わせ先が記載されていることが挙げられていますが、医療機関の問い合わせ先として予約専用の電話番号等が記載されていても、適切であると考えられるのでしょうか。(P.11)

A5-10 予約専用である旨が記載され、問い合わせ可能である旨の記載のない電話番号などの場合は、患者等が容易に照会できるとは言えず、限定解除要件を満たしているとは認められません。問い合わせ先の電話番号につながるものの自動音声が対応するのみで、問い合わせに対する折り返しの連絡がないような場合についても同様です。
また、メールアドレスが記載されている場合であって、受付した旨の返信があるのみで問い合わせに対する返答がないような場合等についても、患者等が容易に照会できるとはみなされないため、限定解除要件を満たしているとは認められません。

Q5-11 広告可能事項の限定解除の要件としてウェブページに記載することが求められている事項について、どのような点に留意して記載すればよいのでしょうか。(P.11)

A5-11 限定解除要件については、患者が容易に視認できることが必要です。
例えば、以下のようなケースは容易に視認できる状態ではないと考えられます。

・ 文字が極端に小さく容易に確認が出来ないと考えられるもの
・ 背景色と同じあるいは同系統の文字色で記載されているなど、配色に問題があ
ると考えられるもの
・ 意図的に情報量を増やし、必要事項を見逃す恐れがあると判断できるもの

なお、患者の求めがあった場合には、広告可能事項の限定解除の要件として記載されたものと同じ内容を紙面等で提供することが望ましいと考えられます。

Q5-12 広告可能事項の限定解除の要件として、自由診療の場合は、治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供することとされていますが、次のような例を記載していれば限定解除要件を満たすのでしょうか。(P.11,12)

(例)デメリットとしては、
・ 時間の経過によって体内へと吸収され、元に戻る
・ 十分な効果を得るために、数回の注射が必要な場合がある
が挙げられます。

A5-12 限定解除要件とされている、自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項、自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項を記載することが必要です。上記のような記載のみでは、限定解除要件を満たしているとは認められません。

Q5-13 医療機関等のホームページが厚生労働省の医療広告ガイドラインに適合していることをアピールする目的で、遵守している旨を記載し、厚生労働省のシンボルマークを貼ってもよいでしょうか。(P.7-9)

A5-13 医療広告ガイドラインを遵守していることは、特段、強調すべきことではないと考えられるため、過度な記載をすることは誇大広告に該当する可能性があります。
また、厚生労働省のシンボルマークを使用するにあたっては、厚生労働省が公表した資料の転載等を行う際に、厚生労働省シンボルマークが含まれている場合等に限られており、それ以外の目的では使用できません。
(http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/symbol/dl/shiyou.pdf)

主に以下5つについてです。

  1. あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等、または柔道整復師法について
  2. 診療科名、クリニック名、略称、英語名について
  3. メディカルモールについて
  4. 広告可能事項の限定解除要件で予約専用の電話番号について
  5. 厚生労働省シンボルマークの広告について

あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等、または柔道整復師法について

Q5-1 あん摩業、マッサージ業、はり業や柔道整復業又はそれらの施術所の広告も医療法の対象でしょうか。(P.1,2)

A5-1 医療法の対象ではありません。「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」又は「柔道整復師法」の関係法令及び関連通達が適用されます。
なお、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告規制のあり方については、別途検討中です。

Q5-8 はり業、きゅう業等の施術所を「○○クリニック」と広告可能でしょうか。(P.16)

A5-8 診療所でない場所に「○○クリニック」のような診療所と紛らわしい名称を付けることは医療法上禁止されており、広告できません。

あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師、柔道整復師は医療法の対象ではありません。また、いわゆる整体院、整骨院、接骨院、カイロプラクティックなどに○○クリニックの名称は使用できません。

診療科名、クリニック名、略称、英語名について

Q5-2 医療機関の名称に関して、広告が認められていない診療科目を名称に用いることは可能でしょうか。(P.16)

A5-2 医療機関の名称も広告として扱われるため、広告が認められていない診療科目を用いることはできません。

Q5-3 医療機関の名称に関して、「糖尿病」や「高血圧」等の特定の疾病や症状の名称を使用することは可能でしょうか。(P.16)

A5-3 具体的には以下の整理です。
(1)名称として使用可能な範囲
治療方法、特定の疾病や症状の名称、診療対象者など法令及び医療広告ガイドライン等により広告可能とされたものについては、医療機関の名称としても使用可能です。

(使用可能な例)
ペインクリニック、糖尿病クリニック、高血圧クリニック
腎透析クリニック、女性クリニック

(2)名称として使用が認められないもの
法令及び医療広告ガイドライン等において広告が禁止されているものについては、医療機関の名称に使用できません。

<具体例>
・ 虚偽にわたるもの
・ 他の医療機関と比較して優良であることを示すもの
・ 事実を不当に誇張して表現していたり、人を誤認させるもの 等

(認められない例)
不老不死病院、ナンバーワンホスピタル、無痛治療病院

Q5-4 医療機関の名称に関して、平成 20 年4月1日以降広告することが認められなくなった診療科名を医療機関名に含む場合、当該医療機関名も変更しなくてはならないのでしょうか。(P.15,16)

A5-4 平成 20 年4月1日以降広告することが認められなくなった診療科名を医療機関名に含む場合でも、当該医療機関名を変更する必要はありません。ただし、新たに開業する場合や、既存の医療機関であっても名称変更する場合は、広告不可となった診療科名を医療機関名に含めることはできません。

Q5-5 医療機関の名称に併せて、「○×医院 糖尿病クリニック」、「〇×病院 ○○センター」は、広告可能でしょうか。(P.8,16)

A5-5 病院や診療所の名称については、正式な名称のみを広告可能であり、「○×医院 糖尿病クリニック」、「〇×病院 ○○センター」のように医療機関の正式名称に併せて広告することはできません。
ただし、法令の規定又は国の定める事業を実施する病院又は診療所であるものとして、救急救命センター、休日夜間急患センター、総合周産期母子医療センター等、一定の医療を担う医療機関である場合又は当該医療機関が当該診療について、地域における中核的な機能、役割を担っていると都道府県等が認める場合に限り、「〇×病院 ○○センター」と広告可能です。

Q5-6 医療機関の名称に関して、「○×大学病院」のように、略称や英語名は、広告可能でしょうか。(P.16)

A5-6 当該医療機関であることが認識可能な場合には、その略称や英語名についても、例えば、〇×市立大学医学部付属病院を〇×市大病院と広告可能です。

まとめると以下。

  • 広告が認められていない診療科目を用いた医療機関名は広告できない
  • 広告が認められている特定の疾病や症状の名称を用いた医療機関名は広告可能
  • 広告することが認められなくなった診療科名は開業、名称変更では広告できない
  • 医療機関の名称は正式な名称のみ広告可能
  • 「〇×病院 ○○センター」は原則、広告できない
  • 「○×大学病院」のような略称、「〇× University Hospital」のような英語名は広告可能

メディカルモールについて

Q5-7 複数の医療機関・薬局が集まっているビルの名称や商業施設の一角が「○○メディカルモール」等である旨は、広告可能でしょうか。(P.16)

A5-7 ビルや商業施設を「○○メディカルモール」と称することについては差し支えありませんが、医療法第3条の規定により、疾病の治療をなす場所で、病院・診療所でないものに対し、病院又は診療所と紛らわしい名称をつけることはできません。

メディカルモールは広告可能です。

広告可能事項の限定解除要件で予約専用の電話番号について

Q5-10 広告可能事項の限定解除要件の一つとして問い合わせ先が記載されていることが挙げられていますが、医療機関の問い合わせ先として予約専用の電話番号等が記載されていても、適切であると考えられるのでしょうか。(P.11)

A5-10 予約専用である旨が記載され、問い合わせ可能である旨の記載のない電話番号などの場合は、患者等が容易に照会できるとは言えず、限定解除要件を満たしているとは認められません。問い合わせ先の電話番号につながるものの自動音声が対応するのみで、問い合わせに対する折り返しの連絡がないような場合についても同様です。
また、メールアドレスが記載されている場合であって、受付した旨の返信があるのみで問い合わせに対する返答がないような場合等についても、患者等が容易に照会できるとはみなされないため、限定解除要件を満たしているとは認められません。

予約専用電話番号では広告可能事項の限定解除要件を満たせません。自動音声対応、問い合わせフォームがあって返答なしも当然満たせません。

厚生労働省シンボルマークの広告について

Q5-13 医療機関等のホームページが厚生労働省の医療広告ガイドラインに適合していることをアピールする目的で、遵守している旨を記載し、厚生労働省のシンボルマークを貼ってもよいでしょうか。(P.7-9)

A5-13 医療広告ガイドラインを遵守していることは、特段、強調すべきことではないと考えられるため、過度な記載をすることは誇大広告に該当する可能性があります。
また、厚生労働省のシンボルマークを使用するにあたっては、厚生労働省が公表した資料の転載等を行う際に、厚生労働省シンボルマークが含まれている場合等に限られており、それ以外の目的では使用できません。
(http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/symbol/dl/shiyou.pdf)

厚生労働省シンボルマークは原則、使用できません。
厚生労働省シンボルマークとは以下。

厚生労働省シンボルマーク
出典シンボルマークとキャッチフレーズについて|厚生労働省

厚生労働省シンボルマーク使用規程は以下PDFを参照してください。

文献厚生労働省シンボルマーク使用規程 – 厚生労働省

余談ですが、このシンボルマーク、平成20年3月19日~5月9日までの間、デザインの公募が行われ、応募者数393人、応募総数706件、14歳から94歳まで幅広い年齢層から応募され、グラフィックデザイナー日高美明(ひだかよしあき)さんの作品を厚生労働省シンボルマークとして決定したそうです。コンセプトはこちら。

国民(老若男女)の喜ぶ姿をモチーフにしました。国民が手を取り合い、一つになって幸福を目指すという意図です。二人の喜ぶ姿の間には幸せのハートの図が隠されています。

出典:シンボルマークとキャッチフレーズについて|厚生労働省

国のシンボルマークに選ばれるなんてすごい事だと思います。

まとめ

医療広告ガイドラインQ&Aはこれで終わりです。
これで2018医療広告ガイドラインから医療広告ガイドラインQ&Aまで読み終えましたので、とりあえず「医療広告ガイドラインを改めて考える」は終了。

…といきたいところではありますが、やっぱり最後にまとめ、そして医療広告ガイドラインを読んだ自分の意見をまとめたいところです。
なので次回に続きます。
次回で最後!

最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

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